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日本オープンゴルフ選手権競技 2018

連覇を狙う、池田勇太

大会前日の夜は、勝者の晩餐。ゴルファー日本一のタイトルを勝ち得た者しか許されない。会場のレストランで毎年、おごそかに開かれる。今年は、自身2度目の昨年覇者として「チャンピオンズディナー」に列席した池田勇太。
髪を整えビシっとスーツにネクタイ姿で、しばし乾杯までのたそがれ時を過ごした。

クラブハウスの前にずらりと並んだ歴代勝者のパネルに目がとまった。2017年大会の、自身の優勝シーンを切り取った写真の隣に、歴代覇者の名前が記されていた。
昨年、大会2勝目もこのゴルファー日本一決定戦にはそれだけではなく、自身のゴルフ人生の思い出がたくさん詰まっている。
「これこれ、圭さんが勝った年。俺が初めて出場した年。まだ高3だった」。
03年の日光は、初出場のベストアマ。
「谷口さんが2度目に勝ったときは俺も2度目のベストアマ」。
2007年の片山津の年である。
途中から、2度の連覇で大会4勝を誇るレジェンド、中嶋常幸も加わり思い出話に花が咲いた。

大会初制覇は地元千葉で行われた2014年。
そして昨年、岐阜関での2度目の戴冠はアマチュアの金谷さんとの一騎打ちを果たした。
「あれは、苦しい優勝でしたけど。1年、早いもんで。ディフェンディングチャンピオンとして、またこの舞台に戻ってこられて嬉しいです」。

勝ち星と共に、2位の数もそりゃ多い。
「(2014年から)優勝、2位、2位、優勝・・・、ですか。。。そんなこと、自分では忘れてるって」と、悔しかったことも、嬉しかったことも、すべてリセットして乗り込んできたとは言っても「相性なのか、なんなのか。ここでそういった成績を収められているというのは嬉しいことですし、1年戦っていく中でのキーポイントになっているのは間違いない」。
シーズンも、いよいよ大詰めに突入して、2度目の賞金王に向けては、今週の連覇がまた大きな鍵を握ることは間違いない。
「ここでまた、良いプレーを見せたいと、そういう気持ちで自ずと気合いは入ると思うので。そこは入れ込みすぎず、いつも通りの気持ちで行きたい」。
泰然と、錚々たる面々と席を並べて笑顔を作った。

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