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レオパレス21ミャンマーオープン 2017

井上信が、あるよ

空腹にも耐えて、どうにかこの日1アンダーで上がってきた。この日、午後のインコースの最終組で回った井上は、西日のまぶしいタフなコンディションで「おなかがすいた」と、途中の売店で、一度はゆで卵に手を伸ばしかけたが、用心して我慢した。

この1年で全面改修されたコースは、午後からますますグリーンがかちかち。「サンドウェッジでもぱーんっと
行っちゃうところもある」と、ボギー4つも、すぐにしぶとく取り返して、どうにか通算7アンダーで上がってきたクラブハウスで待ち構えていたのは、矢野東。

井上の3つ前で上がってきた矢野はミャンマービールですぐにものどを潤したいのも我慢して、オフィシャルホテルのノボテルヤンゴンマックスと、コースを循環する次のシャトルバスの18時半まで、せめて練習場で球を打とうと行ってはみたが、練習場が17時で終わったと知り、むくれて帰ってきたところを、井上と鉢合わせた。

井上が今大会の推薦出場の権利をもらった今大会協賛社は、2人の契約スポンサーでもあり“マイナビつながり”で並んで立った2人。
矢野は、ひとつスコアを落としたが、ひとつ伸ばした井上に意味ありげに「あるね」。
「・・・ないよ!」。
首位と4打差での決勝ラウンド進出も、9年ぶりのツアー通算3勝目を狙うというよりも、今は出場権すらままならない井上には、出場優先順位の組み替えのほうが気になる。

それでも、練習が出来ないと分かるなり、我慢していたミャンマービールを飲んで、絡んできた矢野に「優勝を意識するのは最終日のバックナイン」と言われて、苦笑いを浮かべていた井上だ。

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