Tournament article

ダンロップ・スリクソン福島オープン 2017

秋吉翔太は2罰打にも

IH(右)からの指摘を受け入れた秋吉。わだかまりもなく、最終日を迎えられる
最初から、意見は食い違っていた。秋吉には自覚はなかった。プリファードライが適用されたこの日、15番のグリーン周りでの秋吉の処置について、同組のI・H・ホから違反があったとの指摘を受けても、すぐには受け入れられなかった。
とりあえずプレーを続行して改めて、スコアカード提出エリアで話し合いの時間を持った。

問題のシーンは最初、パターで1クラブレングス以内にプレースできる場所を探していた秋吉が、キャディのアドバイスでドライバーでの処置に変更した際。
そのとき秋吉が、ボールをいったんプレースしてからまた拾い上げたと主張するIHに対して秋吉は「瞬間的なことだったので、僕には置いた記憶はなかった」と、答えるしかなかった。

テレビ中継から映像をたどったが、あいにくその場面が映っておらず、確認しようもなかった。
「置いた覚えはない」という秋吉の主張は一貫していたが、このままモヤモヤしたまま最終日を迎えたくなかった。

それに、無理にスコアカードを提出してしまってから翌日に、改めて違反が発覚すればそれこそすべてが台無しになる。

「ドキドキして過ごしたくなかった。明日のプレーに影響しないほうを選んだ」と、IHの強い主張を受け入れることにした。
指摘を受けた現場でただちに競技委員を呼んで、球を元に戻せば1罰打で済んだがプレーを続けた今回は、ゴルフ規則18の「止まっている球が動かされた場合」の裁定にのっとり2罰打となる。
最終日を前に手痛いペナルティだがこれで、何のわだかまりもなく最終日を迎えられる。

通算12アンダーまでスコアを落としたが「まだ1ラウンドある。明日頑張ればいい」と、前を向いた。
レギュラーツアーの登竜門「チャレンジトーナメント」での3勝は、すべて逆転勝ちだ。
「追うほうが好き」と、思いがけない首位との2打差をむしろ追い風に、改めてツアー初優勝を目指して戦う。

関連記事