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HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 2017

中島徹が単独首位に

1番も10番も、広い海に向かって打ち下ろす。初日の空は、海の色にも負けないくらいに青かった。吹き上げる風。まぶしい日差しは、真夏のそれだ。
11月の東京にはない風景も、リーダーには懐かしさだけがあった。単独首位で出た中島。

JGTO会長の青木功が監修した難コースは「パープレーにいかに近づけるか」と、最初は恐る恐るも“直ドラ”で、2オンに成功した6番のパー5を契機に4連続バーディを奪って「いい流れが来た。そこから落ち着いて出来た」と、ボギーが先行した後半も、貯金を駆使して5アンダーで上がった。

まだ1歳8ヶ月は、よちよち歩きの長女、花ちゃんを抱き上げ「今週は、一緒にプールに浸かったり。旅行気分で楽しんでます」。
沖縄のリラックスモードも、今の気分にハマった。

賞金ランク86位で迎えた今大会は最初、大会主催のPGMホールディングスで働く早稲田大OBに、主催者推薦を頂く予定だった。結局、リランキングの順位が降りてきて、自力で出場できることになったが感謝の気持ちは変わらない。
「今日は、PGMカラーの服で来たのがよかった」。
沖縄の海のように深い青色のウェアはしかし今週、1着しか持っていなくて「毎日洗濯して着ようかな?」。
勝負服のやりくりに頭を悩ました。

クラブハウスから見下ろすコースには、見覚えがある。「フィリピンのゴルフ場によく似ている。グリーンもこんな感じで硬くて」。今は亡き、父の次人さんがメンバーコースを持っていたことから幼少期から、よく回った。「あの経験が生きていると思う」と、好スタートの糧にした。

3年前に結婚した妻の綾子さんと出会ったのもフィリピンだった。第二の母国を自負して2014年から、フィリピンツアーにも参戦。
今もシード権を保持しているが、日本ではまだ。
優勝賞金4000万円の今大会は、初シードの大チャンスだが「そこは考えない。ある意味、開き直って全力でやって、その結果を受け入れていく感じです」。

最終日の結果が、家族旅行の良い土産になるといい。

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