記事

関西オープンゴルフ選手権競技 2021

ロケット男のロケットダッシュ。中島徹もこのまま踏ん張れ

©JGTOimages
プロ14年目の中島徹がスタートの10番から3連続バーディ。早朝のスコアボードを一気に昇った。初日を「67」でまとめて、4アンダーの好位置につけた。

”ロケット男”の異名を取るゆえんである。
「初日は、いつもいいね、と言われます」と、苦笑い。
「でも、2日目以降に段々失速していく傾向が多いので…」と頭をかいたデータをいくつか挙げると…。


17年日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills
「3位→54位T→44位T→40位T」
17年「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP
「1位→16T→19T→37T」
18年日本プロゴルフ選手権大会
「3位→54T→44T→40T」
先週の東建ホームメイトカップ
「5位T→26位T→中止→53位T」

…と、こんな感じでなかなか結果につながらない原因を、自身はずっと「メンタル」と考えてきた。

「でも、違うよ、と。アドレス時に日々変わる目線やクセのせいだろう」と、指摘してくれた昔馴染みのレッスンプロと、コロナ禍の昨季からリモートレッスンも取り入れ、共に改善に取り組んできた。

昨年の開催6戦は、出場5戦で全敗。
「去年は全部、予選落ちをしましたが、自分じゃ見えないところを指摘してもらえる。波がだんだん小さくなっている」。

今までのロケット発進とは違う。
根拠のある初日の好スタートに手応えがちらつく。

10歳からゴルフを始め、地元・山梨県の駿河台甲府高校3年時の2002年に「日本アマ」でベスト16など成績を残し、ナショナルチームでも活躍した。

早稲田大4年時の「日本学生」は池田勇太にプレーオフで敗れて2位。07年に「全日本パブリック選手権」を制し、同年10月にプロ転向。稼ぎ場を求めたフィリピンツアーで、初年度の13年に優勝。
だが、日本ツアーはまだ、初シードも初優勝にも届いていない。

8つ上の姉・真弓さんは、45歳から入れるレジェンズツアーのQT受験を控えた女子プロゴルファーで、良き相談相手。
「クラブとかも僕より詳しくて、PGAツアーもよく見ている」。いま使っているオデッセイのパターも、真弓さんの推奨だ。
「流行っているから使ったほうがいいよ、と」好ダッシュの一助に。

37歳には、傾斜地で操るセルフカートも、なかなか骨折りだが「このまま、上位で頑張りたい」。
もう、初日だけとは言わせない。

関連記事