Tournament article

ANAオープンゴルフトーナメント 2017

06年のチャンピオン。近藤共弘のせつない胸の内

45周年を彩るクラブハウス前の歴代覇者の看板。あれはちょうど、11年前。2006年の覇者は今もあのころと、何ら変わらないように見える。
本人にも「見た目は若く見えると思っている」との自負はある。しかし、実は中身は満身創痍だ。
仲良しの大先輩に、「でも40代になると・・・」なんて言われて「いやいや自分は大丈夫」などと、タカをくくっていたのもちょうど、この看板の写真の頃だったろうか。

「あのとき深堀さんに言われたこと。理解していなかった。ケガをしたって治療すれば、すぐに痛みは抜ける、と。大丈夫、なんて思っていたけれど」。
6月に、いよいよ自身も40歳を迎えて「深堀さんが言っていたのはこういうことだったのか」との述懐に、思いがこもる。
「まだまだやる気もある。自分はこんなはずじゃなかったと思う」。
しかし、体がついて来ないという苦しさ。なかなか受け入れられなかった。

「例年以上に力を入れた」というトレーニングで、腰を痛めたのはこのオフ。軽いヘルニアの症状だとの診断を受けた際にもまだ、自分は大丈夫だと信じていた。
「こんなに長引くとは思ってもいなかった」と、ほとんどクラブも握れないままシーズン開幕を迎え、痛みをかばってスイングを壊し、痛みを軽減しようとクラブの重量を軽くして、それが逆にたたったのか今度は首も痛めた。

「何をやってもダメで、何をやってもなんともならんと落ち込むし、へこむし。こんなけ続くと、さすがの自分も前を向けない」。
パッと構えてパッと打つタイプ。今まで深く悩んだ経験もなく、底抜けのプラス思考も「これだけ体が悪いとメンタルも落ちちゃう・・・」。
08年にやはり、ここ輪厚を制した同期の矢野東も、右ひじを痛めて戦線離脱。
「僕は休むほどではない。なんとか出来ているけど、みんなそういう年齢なんだ」といま改めて、深堀が言ったセリフが身にしみる。
「痛くて練習も出来ていないんだから。しょうがないや」とさすがに現状を、認めざるをえなくなったのは、やっと最近。
「28年もゴルフをやって、それはやっぱり傷んできますよ」と、思えるようになったのも、つい最近だ。

「やっぱり体が一番。体を良くするのが先」と、治療に専念しやっと回復の兆しが見え初めてから、クラブも以前のものに戻して、この日は思い出の輪厚で3アンダーで回って来られた。
「こういうところから、自信をつけていくしかない」と、やっと少し前を見られた。

関連記事