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長嶋茂雄 INVITATIONALセガサミーカップ 2016

重永亜斗夢(しげながあとむ)が思いがけない首位発進

この日は朝起きて、半分諦めた。もう8年ものつきあいになる。首痛が再発した。ツアーに帯同する成瀬克弘トレーナーの治療でどうにかコースに出られても、「がちがちでまったく動かない」。序盤の11番のティショットは風に乗り、右の池に入れてボギーを打った。

「仕方ない。今日はもう、消化ラウンドと思って割り切ってやったのが、この結果になった」と、後半の1番ではラフから122ヤードの2打目を打って、「寄ったからパーは確実」とほっとして、52度のウェッジをキャディバッグにしまい、歩き出したら同組の藤田が「入った、と。まさかって、行ってみたら本当に入ってた」。
奇跡的なイーグルを奪うなど、本人には思いがけない首位発進をした。

「いつも、この時期にやる。油断していた」。昨年も、今大会で首をひどく痛めて2日目に棄権している。すぐに地元熊本に電話して、和歌子夫人に「マイ枕」を北海道に送ってもらうように頼んだが、到着まで丸2日はかかる。

このあと、もちろん練習は控えて、また成瀬トレーナーの治療を受けるつもりだが、「また明日、朝起きてどうなるか。寝るのが怖い」と、とりあえず今晩のにわか枕はどうするか。
「ホテルにタオルを借りて作ろうか・・・」。

8月に、JGTO新会長の青木功が選手を引き連れ熊本の被災地を訪問することが決まって、地元プロとして「ぜひ普段、熊本の人たちが、ふれ合うことがないプロに来て欲しい」と、オファーを出したというアトム。
次週は北海道クラシックゴルフクラブで行われる日本プロでは、石川遼が復帰すると聞いて「遼にも頼んでみようと思っている」。
首がどんなに痛くても、2週続きの北海道にはぜひ居座るべき使命がアトムにはある。

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