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ISPSハンダグローバルカップ 2015

今週から原点回帰! 武藤俊憲が4位タイに

ホールアウトする頃に、本格的に降り出した雨。うらめしそうに、空を仰いだ。「これからスタートする選手には、若干易しくなっちゃいますね」。この日は7時40分からコースに出た武藤は、早朝から度肝を抜いた。

「昨日よりも、さらにグリーンが硬くなっていて」。しかも、この日はシビアなピン位置。「傾斜の上の、まんじゅうのてっぺんに切ってあるホールが多くて」。四苦八苦。

最後の18番も、「雨が降ってきたから、止まるだろう」と、湿ったグリーンを見越して打ったら、「やっぱり硬くて奥まで行っちゃった」と、最後のチャンスホールもパーを拾って安堵した。

「もう3つ4つ取れたかな、というのもあるけどこのコンディションで、3アンダーは合格点。良いスコアと言ってもいいでしょう」と、欲張らない。

2年連続で未勝利に終わった昨シーズンを返上しようとこのオフは、ボールも変え、クラブも一新して懸命に取り組んできたが「それまでに染みついたものが、染みつきすぎて自分が新しいものにスイッチ出来なかったのか。これは、違う、と」。

結局、すべて元に戻したのが先週。「もう1回リセットしてやってみようと思ったのが今週」。これが原点回帰の“初試合”は、「遠回りはしちゃったかな」と、一抹の後悔もさっそくこうして目に見えた結果が出ると、それもまたよし。
失敗は成功の元。やってみないことには始まらないし、課題も見えてこない。「今までやってきた流れで良かったかな」。
ホールアウトした直後は、「午後からの選手にぽんぽんと抜かれて、終わってみれば、はいはいっていう順位になってると思うけど」と笑っていたが、首位にもさほどの差はあけられずに上位に踏みとどまった。
「この2日間は良い感じで出来ているので」。最終日にこそ遠回りした甲斐はあったと言ってみたい。

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