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中日クラウンズ 2015

手嶋多一が単独2位に

谷口徹(左)と、ベテラン2人で和気藹々のラウンドの中でも真剣勝負!!
現在最長の19年連続賞金シードを持つベテランが、和合の初制覇を射程に入れた。16番で、右から6メートルのフックラインを決めると、圧巻は17番。持ち味の強気のパットが火を噴いた。「入っていなかったら、グリーンを出ていた」と本人も安堵したほど。パンチの入った10メートルのバーディトライが、向こうの淵を壊してカップに沈むと単独2位に。

「いや、もうラッキーですね。運しかない」と、おきまりの謙遜でぺこぺこ頭を下げた。

この日は1番のバーディ発進に、かえって迷いが生じたという。「今日は守るべきか、攻めるべきか」。心が定まらずに案の定、2番から連続ボギーを打って、「やっぱりピンを狙うと和合はだめ。セーフティに、その上でチャンスがあれば」と、戒めた。
4番では2打目で痛恨のシャンク球。「70ヤードくらい横に飛んで行った」と、サブグリーンから打ったアプローチは絶妙の寄せ。OKパーを拾ってようやく、方向性も固まった。

練習しないことで有名なベテランが、先週は頑張った。開幕戦の東建ホームメイトカップで予選落ち。「オフに今までと同じように練習してきても、年が変われば身体も変わる。練習では良くてもいざ開幕して試合でやると、どうかというのがある。先週は色々考えました」と珍しく、練習場でクラブを握って今年の策を練りなおしてきた甲斐はあった。

昨年の日本プロでツアー通算7勝目をあげて、手にした5年シードは、シニア入りに達する50歳までたっぷりと出場権があり、「ちょっとたるんでいるのでは」というのがもっぱらの評判だ。
本人にも自覚はあるが、この日も15時すぎのホールアウトに「もう、こんな時間! 速攻で帰ります。帰って寝らなあかん!!」と、うそぶいたが例のごとく、パター1本持ち帰ったホテルで、暇さえあれば、部屋の絨毯で球を転がし、決勝ラウンドのゲームプランを立てる策士ぶりは、相変わらずだ。

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