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ブリヂストンオープン 2015

初シードに大躍進! 堀川未来夢は自己ベストの2位タイに

緊張のあまり、順番間違えそうになっちゃった・・・
自身初の最終日最終組は、スタートから心臓バクバク。「たくさんのギャラリーに見られているとか緊張して、心拍数が上がった。プレーのリズムも速くなり、いつものプレーが出来なかった」。師匠と慕う片山晋呉との師弟対決にも舞い上がって、1番ティでは、打順を間違いかけた。

単独首位の堀川は、この日一番最後にティショットを打つはずが、一番最初の片山が打ったあと、間の稲森を飛ばして、打つ気満々で進み出た。
「堀川さん、堀川さん! 僕です」と、稲森の小声もしばらく聞こえず、慌てていったん引き下がり、隣の師匠に照れ笑いを向けても、ティショットでいきなり右にOBを打った片山もそれどころではなく堀川も、打ち直しの片山も、今度は左のラフに入れ、揃っていきなり雲行きが怪しくなった。

前夜もやっぱり盛り上がった片山との夕食。どちらが勝つかと言い合って、「僕も負けませんよ」と、弟子の分際で威勢よく言い返したものの、朝から強い北風の中で、片山はダブルボギーの幕開けに、堀川もボギーが立て続いて「彼もアップアップしていた」(片山)。

ムキムキの上半身も、あえて飛距離を捨てて、そのかわりに「曲げないショットが僕の持ち味。それなのに、朝はティショットが暴れて、ケガが広がった。その点は、また片山さんに教わりたい」。
首位と2打差で迎えた最後の18番も残り270ヤードの2打目は、「僕は飛ぶタイプではないし、刻んで3打目を入れるぞくらいのほうが、確率が高いんじゃないか」と、迷いもなくレイアップを選んで2位タイを堅守して、賞金ランキングは42位に浮上した。

初シードに当確ランプを灯す大健闘には、その点では片山も「良かった」と、大学の先輩でもある師匠からも、及第点をもらった。デビュー1年目の今も母校、日大の六畳一間の寮に住み、今もオフは共に汗を流す学生たちが、翌月曜日はちょうど地元千葉市内で試合があるからと、部をあげて応援に駆けつけてくれた中でのV争い。
後輩たちには初優勝で報いることは出来なかったが「僕には大収穫。今回初めての優勝争いを、次に生かせればいいんじゃないかと思う」。
未来の夢と書いて「みくむ」。お父さんが願いをこめてつけてくれた名前のとおりに、これからも夢を追い続ける。

  • ピンチも、緊張の中でもいつも笑顔・・・! 堀川の魅力のひとつ

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