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ANAオープン 2015

谷口徹は愛弟子との直接対決で・・・

輪厚には、何年経っても色あせないとっておきの思い出がある。「奥さんと、初めて出会ったのがこの大会」。毎年この大会ではスタートティで、選手たちを送り出してくださるCAのみなさん。谷口が亜紀さんを見初めたのが2004年のプロアマ戦だった。10番ティにいた亜紀さんに良いとこみせようと、「よっしゃ〜と思ってばっかーんと打った」。もうすぐその翌年に、結婚にこぎつけた。
「昔は輪厚は苦手だったけど」。なれそめのコースで2009年には大会初制覇を飾るのだ。

今年は予選ラウンドから、「朋輩」との同組ラウンドに燃えた。愛弟子の松村道央との直接対決は、「最初のほうこそ圧勝だったけど。あいつも、大人のゴルフをするようになった」と、最後は追い越されそうな松村の勢いに、弟子の成長を感じてひそかに目を細める。

このオフは、一念発起の筋力トレに「飛距離も出て、振れるっていうのは楽しい。12番ではアゲンストのセカンドで、10ヤードのエッジまで持っていけた」と胸を張り、飛ばし屋の弟子に勝ったとか、負けたとか47歳は無邪気に、もう一人同組のカート・バーンズにも「勝とうと思って今日はやった」と、2011年のドライビング王にも真っ向勝負の怖い物知らず。

また先週はやはり愛弟子の武藤俊憲が、ツアー外競技のネスレ日本マッチプレー選手権を制して、悔しさを隠さない。「武藤くんは、7000万円もの優勝賞金をもらって、うちの長女が言うんです。“やっぱりお金持ちは違うのね”って」。くぅ〜と、ぐうの音も出ないパパ。菜々子ちゃんに約束をした。「そのうち、パパも100点取って帰ってくるから!!」。

8月には妻の亜紀さん、先週は次女の桃子ちゃん。そして今月28日には菜々子ちゃんと、夏は谷口家の「バースデーウィーク」が目白押しだが、ここらで一気にまとめて、プレゼントを持って帰りたい。

「その準備は、もういつでもOKなんですけど」。筋肉ムキムキ(?)の体も、ゴルフの状態も、申し分ない。「体調もいいし、いい感じですよ。練習場でもネット越えるし!」。思い出深い輪厚で大会2勝目。ベテランが堂々と、節目のツアー通算20勝を狙っていく。

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