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RIZAP KBCオーガスタ 2015

選手会長がいよいよ本気に!!

多忙だった夏も終わりに近づき、3期目の選手会長もいよいよ“本業”に専念できそうだ。その年最多の4勝をあげた2009年に、優勝を飾った思い出の大会で、池田が好スタートを切った。

「スタートで良いバーディが取れた」と、10番で2メートルを沈めると、次の11番ではティショットを木に当てる不運も「ナイスパーで切り抜けられた」と、8メートルをしのぐなど、8バーディは「凄く良いゴルフが出来た」と、自画自賛の6アンダー。

「ただ、上がりホールがね・・・」と、3パットの7番と、9番のパー5はこの日最後のチャンスホールでパーに終わったことには「腑に落ちない」と、初日の芥屋には若干の悔しさも残しつつ、上々の滑り出しである。

芥屋は、トーナメント開催コースでは、唯一の高麗グリーンも、その特色を生かしながらも、選手たちに「目の錯覚を起こさせる」というような、近年では絶妙の仕上がり具合に、みな一様に「今年で一番良いコースコンディション」と口を揃えており、その実感は池田にも例外ではない。

「今年の芥屋は、一段と良いグリーンに仕上がっていて、自分もコースの状態に見合ったスコアを出したいと、思わせられる。それをそのまま表したのが、今日のスコア」と、2013年に就任した米国人グリーンキーパーのアンドリュー・マクダニエルさんの心意気に応える、この日の66。

今週火曜日には、台風15号が芥屋を直撃したが、「台風が過ぎ去ったあととは思えないコースコンディション」と初日から絶賛の中で、これから始まるツアー後半戦の最初の試合で、首位タイで飛び出した。

会長職も、今年3期目を迎えて「集大成の年にする」と、かねてより宣言している池田。それだけに、今月8日と9日に開催した、プロが主催者のみなさんをおもてなしする「サンクフル主催者ゴルフ懇親会」も、3回目の今年は例年以上に気合いが入っていた。

準備と根回しに奔走した夏。また今年は、父親代わりだった最愛の祖父、直芳さんの初盆が重なり、尋常ではない忙しさ。「でもね、おふくろは“あんたは家にいないほうがいいんだ”って。“それのほうが、じいちゃんも喜ぶから”って」と、同週に行われたツアー外競技の札幌オープンにも出場したから、本当に息つく間もない夏休み。

全力投球の夏も、心残りはある。この3年間は「試合数の増加」こそ選手会長の使命と、今年はやっとのことで、3試合増にこぎつけたものの、ワンアジアツアーとの共催のはずだった「インドネシアPGA選手権」と、アジアンツアーとの共催で行われる予定だったマレーシアの「VASCORY CLASSIC」が延期となって、思いがけず“夏休み”となってしまったのは、残念だった。

「空き週を埋めるために8月に持ってきた大会だったが、不甲斐ない。選手のみなさんには大変申し訳ないことをした」と、頭を下げた。
「でもここからは、試合が続くし、しっかりと良いプレーを見せていきたい」と、すぐに顔を上げた。
ゴルフでこそファンを魅了することが、池田の使命でもあることは言うまでもない。
「優勝しなきゃいけないのは当たり前。ひとつ勝って、また2つ、3つと勝たなくちゃ、と言えるためにも、1試合でも早く優勝することが大事」と、シーズンもいよいよ折り返し地点に差し掛かって気は逸る。
「これからは1試合1試合、1日1日、1ホールずつ・・・。こまめに大事に思ってプレーしていかなきゃならない」と、夏休みも最後の週に、芥屋で丁寧に好スコアを重ねていく。