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アジアパシフィック ダイヤモンドカップゴルフ 2015

連覇がかかるホストプロ、藤田寛之

ポロシャツの右袖に、また新たに加わった刺繍ワッペン。昨年覇者が、ホストプロとして思い出の大会に乗り込む。大会主催の三菱商事株式会社とは昨年、22歳の川村昌弘が一足先にサポート契約を結んだ。
「彼は2年目。僕は、1年目のホストプロ。川村くんは先輩ですね」と、24歳も下の選手に、まずは敬意を表したディフェンディングチャンピオン。

2012年に賞金王に輝いてからというもの、キャディバッグやウェア、トレードマークのサンバイザーには年々、企業のロゴが増えていく。背負うものの大きさに、嬉しい悲鳴をあげながら、ベテランは昨日より今日、今日より明日。少しでも恩を返していこうと日々懸命に研鑽を積んでいるが、今年はどうにも結果に恵まれない。
「全然、なにもかもが上手くいかない。こんな状況では・・・」。先週は58位タイに終わり、不振の深さを自覚しているだけに開幕を目前にした今はとても連覇を目指すなど、大きなことは言えないが、今週は契約プロとしてのつとめをきっちり果たさなければいけない。
「せめてしっかり4日間。プレーするということが大事、その中で優勝争いが出来れば」と、祈るような気持ちで開幕の日を待っている。

また今年の会場となる茨城県の大利根カントリークラブは、9月11日の豪雨災害で鬼怒川の堤防が決壊して、甚大な水害の被害が出たばかりだ。
「僕らは、ゴルフをすることしか出来ない。プレーを見ていただいて、感動していただけるのか。僕らのほうこそ元気をいただくのか・・・。とにかく、僕はゴルフで出来ることをやらなければと思う」。被害に遭われた方の1日でも早い復興を強く心に願いながら、コースに向かう。

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