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富士カントリー可児クラブチャレンジカップ 2014

大会ベストスコア65をマークし、大逆転勝利を収めた鈴木亨!

ウィニングパットとなったパーパット
チャレンジトーナメント第4戦『富士カントリー可児クラブチャレンジカップ』は、最終日にトップと3打差でスタートした鈴木亨の大逆転勝利で幕を閉じた。

4組目でスタートした鈴木が2位と1打差をつけホールアウトした時刻に、最終組はまだ12番ホールをプレーしていた。
ホールアウトした直後の鈴木は「まだわからないよ」と、その表情に笑顔はなかった。

後続のプレーヤーがスコアを伸ばすことができない中、プレーオフも視野に入れながら静かに後続のスコアを見つめていた姿は、どこか緊張と不安で落ち着かない様子だった。
優勝を告げられた瞬間、鈴木の顔に初めて笑みがこぼれたのは、実にホールアウトしてから90分後の事だった。

2013年9月のチャレンジトーナメント『ドラゴンカップ』では最終日に61をマークし、46位タイからのサプライズ大逆転優勝を挙げており、今回もそれを再現するかのような大逆転劇を演じたのだ。

「今日はピンチというピンチは5番ホールだけ。パッティングが冴え、パッティングに救われた」と言うように、スタートから3連続バーディーを奪うと、前半だけで5つもスコアを伸ばした。
後半に入り13番、14番ホールで連続バーディーを奪った直後、15番ホールにあるリーダーボードで初めて自分の位置を確認した。

リーダーボードの最上位に自分の名前があることで「より一層気を引き締めてプレーすることができた」と難関ホールが続く15番からの4ホールを慎重にプレーできた。

そして今大会から、プレー中は誰かに頼るのではなく、自分ですべて決めてプレーしたことを明かした。レギュラーツアーではプレーヤー1人に対し1名のキャディが帯同する。しかしチャレンジトーナメントでは1組に1名のキャディが付く。「自分で思った通りにプレーしてダメなら、すべて自己責任」そう考えて2日間プレーすることでビッグスコアに結びついたのかもしれない。

自身のゴルフについて「まだまだ僕のゴルフは若い」と言う。貪欲に攻めていくゴルフという意味ではなく、若い時に打てなかったボールが打てるようになり、若い選手にも飛距離負けしていないことから、まだまだ伸び代があると感じている。

その反面、悩み苦しんでいた事も激白した。

今シーズンは初日に大叩きし、2日目に好スコアをマークするも予選落ちが続き「自分のゴルフに疲れていた」と口にした。打開するにはどうしたらいいのか真剣に悩み、今大会を欠場しようかどうかも迷っていたと明かした。
迷いながらも、気が付けばレジストレーションを済ませ、いつも通り試合会場にいる自分がそこにいた。

何かを変えなければと、思い切って今週からアイアンを替えて大会に臨んだ。
そして新調したものはクラブだけではなかった。
愛娘の愛理さんからプレゼントされたバッグを今週から使用していることも明かした。
身の周りのモノを新調することが功を奏したのか、優勝という最高の二文字を呼び込むこととなった。

今後も、まだまだ「若い」鈴木亨の活躍から目が離せない。
  • 鈴木亨のビッグスコアに横田真一も脱帽
  • 優勝カップを手にして笑顔をみせた

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