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ISPS・CHARITYチャレンジトーナメント 2013

永松宏之がコース所属プロとしてチャレンジトーナメント優勝を飾る

『ISPS・CHARITYチャレンジトーナメント』最終日、3位でスタートした永松宏之が、64で回り、トータル19アンダーでフィニッシュ。
2位のR・テイトに3打差をつけ、チャレンジトーナメント初優勝を飾った。

優勝した第一の感想は、
「優勝出来て嬉しいです。ただ、あんなにテレビにも出られている有名なプロがたくさんいる中で僕が優勝していいのかなという感じで戸惑いというか不思議な気持ちがあります。」
と優勝インタビューでも控えめだ。

開催コースのジャパンPGAゴルフクラブ所属ということもあり、コースは熟知していたかもしれない。しかし、それだけでは勝てないのがチャレンジトーナメント。優勝の裏には、永松の徹底した目標設定にあったのかもしれない。
「これまではチャレンジで戦っていた時は、常に予選通過のラインで戦っていたんですけど、それは通過ラインをどこかで考えていたからだと思います。今回は、初日がスタートする前からトータルスコア20アンダーを目標にやってやろうと言う気でプレーしていました。」

ホストプロということで声援もあったが、プレッシャーもあった。
「多少、優勝争いは当たり前のような雰囲気もあったので変なプレッシャーはありました。そんな中でも20アンダーという目的を常に意識したことでそういうプレッシャーも忘れていました。」
永松の意識がプレッシャーをも跳ねのけた。

チャレンジトーナメント初優勝を意識したのは13番ホールのイーグルで2位に2打差をつけた時だ。
しかし、過去の経験から常に自分のゴルフを心掛けその後も危なげないゴルフで栄冠に輝いた。
「4月に半田会長が開催して下さった大会で、最終組で後半のバックナインで40をたたいたことがありました。あの時は相手を見て相手に合わせたゴルフをしてしまってましたが、今回は相手のことは気にせず自分のゴルフが出来ました。」

もう一つ、永松を奮い立たせたものがある。今年の5月12日、祖父の正雄さんが亡くなったのだ。生前、ゴルフは全く興味なかった正雄さんが、永松がプロになってからはいつか孫が出るかもという期待も込めてテレビを見るようになったという。そんな孫の晴れ舞台を見ることなく他界してしまったが、天国から優勝の瞬間を見届けたに違いない。
「僕のQTランキングでは今週がチャレンジトーナメントに出場できるのがラストチャンスということもあって父親からも、特に今週は勝負だから実家(大分)には終わるまでは帰ってこなくていいと言われたんです。じいちゃんに最高の報告が出来ました。」

今回の優勝で『日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills』の出場権を獲得した永松。永松にとっては
初めてのレギュラーツアー出場だ。
「すごく楽しみです。今日と同じような気持ちで、コースをまわった時に目標をしっかり定めてプレーしたいと思います。予選落ちは気にせずトップ10目指してガンガン攻めていきたいと思います。」

ラストチャンスだった今大会で優勝したことにより、今後のチャレンジトーナメントの出場資格も得た永松に今後の目標を聞いてみた。
「雑誌で読んだんですが、松山選手は全試合勝ちに行くって言っているそうです。たぶん彼はそういう気持ちでやっているからこそ強いし、結果が出ているんだと思います。今後の試合も優勝する気持ちでプレーしていきたいと思います。」

次戦の『秋田テレビ・南秋田CC・JGTOチャレンジⅠ』でも。攻めの気持ちで優勝を狙う。

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