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〜全英への道〜ミズノオープン 2013

ブレンダン・ジョーンズに死角なし【インタビュー動画】

この日は最後の18番でボギーにしていたら、最終日を迎える心境も少し違うものになっていただろう。「あのパーは、かなり大きい」。

池のそばから打った2打目は、「僕の足首まですっぽり埋まるほどの長いラフが生えていて」。キャディのスコットさんは、「安全に8番アイアンで行こう」と言った。「でも僕は7番アイアンで大丈夫と言ったんだ。勇み足だったね」とあの顛末にはスコットに、わびを入れるしかない。

打つ直前まで迷いに迷って結局、7番アイアンで打ったショットは、ラフに取られて右に大きくシャンクのような球が出た。今度は、小山のふもとのラフの中は、しかもつま先上がりのライからグリーンにも届かず、手前からのランニングアプローチも2メートルのパーパットが残ってしまった。

「これを外していたら、今も意気消沈していたと思う」。トレードマークの長尺パターで辛くも沈めて、この日もまた笑顔で上がって来られた。「1打差と、2打差とで迎える最終日はたった1打でも大きく違ってくると思うので」。

2004年大会の歴代チャンピオンにはもはや、死角は見当たらない。
「いま、僕のゴルフに修正すべき点はどこにもない」と言い切る自信を、家族の助言が後押しする。6歳と、2歳になる2人の息子は毎晩、インターネット電話のスカイプで話しているが「6歳の子は恥ずかしがって出て来ないし、2歳の子はパソコンを持ったまま、ドタバタ走り回るばかりで」。

2人とも、パパがいま置かれている状況を、ちっとも理解していないが長年連れ添っている妻のアデルさんは、いつも夫を理解して、的確なアドバイスをくれる。

「あなた、どんなにリードしても気を緩めないで!」。
韓国のS・H・キムが、なんと61を出したのは前日2日目。「キム選手のようなビッグスコアを出してくる人が、1日に何人かいるのがこのコースだから。妻の言うとおりに自分は最後まで自分のゴルフに集中するよ」。
最終日のジョーンズの唯一の敵。油断大敵だ。

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