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長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント 2013

薗田峻輔と小平智のライバル関係、ホントのところは?!

今週は無二の親友と、それこそ毎晩ご飯を食べた。和気藹々とした時間を過ごしながらも、目の前の相手には「絶対に負けたくないと、思っていた」。良き親友は、良きライバルでもある。中学時代からの大親友は、薗田が怪我で苦しんでいる間に、メジャー制覇の初優勝を達成した。

薗田より、1年遅れてプロ転向を果たした小平智は、しかしこの2年は初シードもかなわず、苦しんでいた。それだけに、小平がつい先月は5年シードの「日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills」を制したときは、薗田も自分のことのように嬉しかったものだが、その一方で、「先にメジャーで勝たれて悔しい」と、ライバル心を隠そうともしなかった。

それは小平も同じで、今回は最終日の前夜は食事の席で、小平はしゃあしゃあと言った。「俺も明日、5つ伸ばせばチャンスがある」。
「おい、なんで俺が伸ばせないという前提なんだよ」。
確かに、3日目は61を出した薗田も、最終日に伸び悩めば、4打差の4位につけていた小平が、5つ伸ばせばあっという間に追い越されるのは確かだが、そんなぶしつけな言われた方をされては黙ってはおれない。
「お前ちょっと勝ったからって、明日は自分だけ伸ばしちゃいました、みたいな想定はやめろよ」とムキになったものだ。
そんな子どものようなケンカをして盛り上がっていたら、決戦前夜はあっという間に過ぎた。久しぶりの優勝争いに緊張していたくせに、その夜は薗田も宿に帰ってコトンと寝てしまった。
1月に、左膝の半月板を損傷したときも、何かというと連絡をくれていたのが小平だった。

親友の初優勝にもそれほど間を置かずに、復活の2勝目を上げられた。勝ち星でまた一歩、先んじることが出来た。無二のライバルを、もっともっと突き放したい。「今年は複数年優勝がしたいな。1勝をして、初めて持てる夢。狙っていきたい」と本当に、これが怪我からの復帰4戦目の選手とは思えない口ぶりだ。

18番でウィニングパットを決めて、親友の顔を見つけた。この日は小平も13番までは、6つ伸ばして、一時は薗田に3打差まで迫ったが、上がりの3連続ボギーに9位タイに終わった。
それでも祝福に駆けつけてくれた小平に、歩み寄った薗田はわざとドヤ顔で「どうだ!!」。そんなチャンピオンの第一声も、他の仲間たちからのお祝いの声にかき消されて、逆に親友がそれになんと答えたかも、薗田には聞こえなかったけれど。

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