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つるやオープンゴルフトーナメント 2013

原口鉄也は「一緒に優勝争い出来たら最高です」

強風が吹き荒れたこの日は、「バーディを、取ったあとにすぐボギー」と、一進一退が続いて、ストレスがたまるラウンドも、「ボギーが出たあとは、必ず昨日のジャンボさんを、思い出した」という。

66歳の偉業が、抑止力となった。
「昨日は自分のスコアよりも、ジャンボさんのスコアが気になって、気になって」。
2008年にジャンボは腰椎分離症の手術に踏み切ったが、そのときの執刀医を紹介したのが原口で、そのあとジャンボ邸に呼ばれて直々にジャンボから謝辞を受けた。

以来、食事に呼ばれたり、練習やトレーニングに参加したり、何かと目をかけてくれる恩人の快挙は、38歳にも自分のことのように嬉しかった。

いつも近くで見ているから分かる。
「ジャンボさんの体調は、けっして良くない」。
だからこそ、初日の62というスコアには、なおさら驚異を覚える。
「66歳で、あのスコアは本来ならありえない。あの歳で、あの体で、あのスコアはまさに神の域です」。

史上初のエージシュートの裏に、どれほどの努力と工夫があったことか。
以前、言われたことがある。
「パターを見せてみろ」と、言われて持参したら「センスがない」と一蹴された。
ジャンボ曰く、「道具選びも、技術のうちだ」。
その信念のもとに重ねてきた努力も、今なお続けている血がにじむようなトレーニングも、「ジャンボさんにとったら当たり前のことで、練習したとかしないとか、トレーニングをしたとかしないとか、そういう次元ではない」。

多くを語らないのも、ジャンボにとっては努力は呼吸をするように、自然なことだから。「ゴルフに関するすべてのことが、生活の一部なのであえて話すことでもないのでしょう」と、原口は推察する。

「あの前向きさ、心の強さはいつも、心を打たれる。勉強になる」。
まだ、未勝利の原口には、なおさら胸に響く66歳の快進撃。
「僕も頑張らないと。ジャンボさんに、成長していないぞと言われてしまう。一緒に優勝争い出来たら最高です」。
恩人の前で、悲願のツアー初優勝を狙っていく。

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