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ダイヤモンドカップゴルフ 2013

谷口徹が珍しく・・・

難しい17番でも2打目をグリーン右の崖下に落として・・・
4年ぶりの大洗で44歳のベテランが珍しく、自信喪失。「俺はこんなに下手だったのか、と。腕が落ちた」と、トボトボと上がってきた。4年前は、フェアウェイを外す気がしなかったのに。「ボールが真っ直ぐに飛んでいたときの俺は、今どこに?」。

多少のミスが、ここでは大きな怪我につながる。
「ラフに入れたら、林みたい」。スタートの10番ではいきなり「右の木の根っこで」。5オン1パットのボギー先行に、萎えかけた。

「狭いなあ・・・」。一度そう思い始めたら、難しさも倍になる。「メンタル的な要素も大きいよね」。ひとたび不安な気持ちが芽生え出したら「輪をかけて難しく感じさせる」とそれこそが、このコースの怖さとも言える。

今週月曜日の残像も、輪をかけて谷口を不安にさせる。前日の日曜日に、首の左側をひどく痛めた。翌日は、同じ茨城の大利根カントリークラブで行われた全米オープンの最終予選は36ホールの長丁場に、1ラウンド目はどうにか堪えて回ってきたが、フォロースルーもまともに取れない。「チーピンは出るし、プッシュアウトはするし。操縦不能になった」と、やむなく半分で、棄権をした。

痛みこそ、ピークは過ぎたがいつも強気が持ち味のはずが、今週は本戦になって、首をもたげてきた弱気の虫。怪我のせいで月曜日にショットを曲げまくったイメージが、とりついて離れないせいかもしれない。

それでも「パットだけは達人」と、ボギーのあとの11番では奥から7メートルを沈め、後半は2番で8メートルをねじこんで上がってきた。通算3アンダーは、首位と3打差の10位タイに「今日のところは、威勢の良い言葉は出ないので。控えめにしておきます」。
本当に、こんな谷口は珍しい。でもいつ何をきっかけに火をふきだすか、予想がつかないからこの人は怖い。

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