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東建ホームメイトカップ 2013

室田淳が4位タイ

今年58歳は、びくびくしながら今季初戦を迎えた。「だって、オフは何も取り組んでいないんだもの!」。それだけに、この日初日は「不安でした」と振り返る。
前半のインスタートでも、3つスコアを縮めて安心するどころか、「どきどきしちゃって手が動かん!」。

それでも、ボギーなしの67で回ってきた。
「感性は衰えていく一方だから」と、自嘲の笑みを浮かべながらも、「アプローチとパターが上手くはまったね」と満面笑みのベテランは、これがデビュー戦のルーキーと並んで、貫禄の4位タイで初日を終えた。

賞金ランキングによるシード権は、2010年に失ったままだが、昨年は出場優先順位を決めるファイナルQTから這い上がって、ランクは6位。QT組ではダントツの最年長の原動力は、「若手に混じって刺激を受けて、シニアで頑張る」。

この日初日の好発進にも室田のがんばりに、触発されるファンは多いはずだ。
「道具を使えば、俺たちだってまだまだ頑張れるんだということを、アマチュアの人にも感じてもらえれば嬉しいね」と、えびす顔だ。

オフは安易に無理なトレーニングや、打ち込みに走らないのも「この年になると何も出来ない」と冗談めかすが、それも、ベテランの知恵である。
「強くするというよりは、現状維持。そのためにも筋肉を柔らかく保つことが大事で、ストレッチとかに時間をかけるね」と、そんな上手な過ごし方も、開幕戦の好発進につながっている。

今季初戦は、渦巻く不安を逆手に取って、「新人のような気持ちでやったら、良いゴルフができたよね!」。
若々しい笑顔を振りまいた。

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