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キヤノンオープン 2012

手嶋多一は「頭が痛い」

20代の直接対決に割って入るのは、43歳。この日、ベストスコアの65は、一時はコースレコードタイ記録に並ぶ勢いも、しかし本人は「上手く行きすぎて怖い」。

2番で6メートルのイーグルトライを外したものの、「今日はパットが信じられないほど入った」と、前半は4番からの3連続バーディに続いて、後半は11番で8メートルがカップに沈み、12番では「乗っただけ」の7メートルが決まった。
13番はアプローチで4メートルにつけて、この日2度目の3連続に「そのうちどっかで大変なミスをするのでは」と、かえって不吉な予感に怯えながらのラウンドだった。

5年ぶりのツアー通算7勝目がかかるがここ数年は、賞金シード入りさえもハラハラとする状況が続いており、ましてもともと、目立つことや華やかな場所が大の苦手というベテランは、池田と石川との最終日最終組にも、「明日の組み合わせを考えたら、頭が痛い。ぞっとする」と、臆するばかりだ。

「僕は注目されないうちに、プレーしたい」と、毎年最終日は2万人近い大ギャラリーを集める大会で、無茶な願いをとつとつと「注目される中で、ちゃんとプレーが出来るか心配。年ですけど、自分のベストを尽くして頑張る。出来れば明日も60台のゴルフを目指す」と、どうにか自分を前に向かせるので精一杯だった。


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