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東建ホームメイトカップ 2012

56歳の室田淳が8位タイ

若手にも遜色ない飛距離と安定感。そして、この人には何よりの武器がある。年を重ねて初めて得られるもの。経験だ。56歳が、特に午前中は強風下のラウンドで、圧巻の3アンダー。「このコースは必ず風が吹くからね」と、さらりと言ってのける自信。
そして、いつまでも若々しい肉体から繰り出されるショットは、強い風にも負けず、まっすぐと力強い放物線を描く。
楽々バーディチャンスにつける。それどころか17番パー5では、フォローの風も味方につけて、残り238ヤードはクリークで手前6メートルの絶好のイーグルチャンスだ。惜しくも外したが、さらに18番では手前4メートルの連続バーディで締めた。

「昨日の雨で少し柔らかくなってはいたけれど、ここの高速グリーンはやっぱり常に手前から」。
セオリーどおりに、攻守のバランスも完璧に、8位タイと上々のスタートを切った。

長年、シニアとレギュラーツアーの掛け持ち参戦は、ついに昨年、レギュラーの出場権を失って、この2012年の開幕戦も、主催者推薦を受けての出場だけになおさら「がんばりたい」と、恩返しの活躍にも気合いが入る。

昨年末に、出場優先順位を決めるファイナルQTにも挑戦したがランクは52位にとどまって「今年はチャレンジ(トーナメント)でがんばるしかない」と、苦しい状況には違いないが、「若者に先輩と言われながら、がんばるよ」と、どこか歌うように言った。
「出られる試合で、一生懸命にがんばって、力を出し切るよ」。世代交代著しい今だからこそ、なおさらシニアのハツラツゴルフに励まされるファンは多いはずだ。

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