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中日クラウンズ 2011

池田勇太が2位タイに

けっして状態は100%じゃない。それでもいまある環境の中で、最善を尽くす。池田が2位タイに浮上した。

5番は隣の2番ホールを歩く、ジャンボ尾崎の雄姿を認めたあとで、見事に沈めた8メートルのバーディパット。天に向かって得意満面。人差し指を天に突き示すしぐさが、和合で過去5度の頂点に立った憧れの人を彷彿とさせる。

8番では、グリーン右奧の「谷間」からチップイン。
15番で、やっぱり奧から下りの長いスライスラインをねじ込んだ。12メートルを沈めてガッツポーズを突き上げた。

開幕から急ピッチで進めてきたクラブ調整ももはや、「出来ることは、すべてやり尽くした」。あとはもう、新たにオーダーをかけた「おニュー」が届くのを、待つしかすべがなく、「今は今で、なんとかするしかない」と、腹も据わっている。

「今年は全然時間が合わなくて」と、開幕からすでに3戦が過ぎたいまも、ジャンボとは会話が交わせていないというが、尊敬してやまない人の前日初日の好発進が「嬉しかった」と、それもひとつの刺激になっている。

まだ少し肌寒かった午前中に羽織っていた真っ赤なベストを午後から脱いだら、この日は真っ白のウェアに、目にもあでやかな真っ赤なパンツ。石川が勝負服としている組合せで、伸び悩む昨年覇者を横目に、池田が優勝争いに加わった。
「和合はタフだし、こういうコースでこういうスコアが出せたことは、自信になる。これからやるべきことに対する課題も明確に見えてくる」。
いつになく長く伸ばした髪を、和合の風にたなびかせて若大将が頂点を狙う。

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