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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2011

逆転の賞金王を狙う小田孔明は「きついけど、行くしかない」

今季は2試合を残して現在、賞金ランク1位に立つ裵相文(ベサンムン)を抜いて、逆転の賞金王の可能性を残している選手は6人いた。

裵(ベ) との賞金差が7133万7370円の、ランク7位の久保谷健一までチャンスがあったが、その久保谷がこの日はアウトスタートの9ホールを終えた時点で、持病の腰痛のため棄権。

挑戦者は5人に減った。ランク2位は、もっともその可能性がある石川遼は、この日75とスコアを落として通算1オーバーは24位タイと、順位を下げた。

同4位の谷口徹は14位タイ、5位の近藤共弘と6位の武藤俊憲は24位タイ。
その中で、もっとも上位で懸命に持ちこたえているのが小田だ。

もっとも、この日は小田も苦しんだ。スタートの1番で、いきなり3パットのボギーを打った。「がっついたのが、右に1メートル半行きすぎて、返しも蹴られた」。さらにボギーは4、5番と立て続いて、ブルーになった。

海からの強い風は、グリーンをもろに吹き付けて、「本当はフックなのに、スライスとか、下りなのに行かないとか、上りなのに加速するとか」。小田も例外なく翻弄されて四苦八苦した。

この日72のイーブンパーは、前日から順位を落としたばかりか、自ら記録としてカウントしていた前日まで「15ラウンド連続のアンダーパー」も途絶えて、悔しがる。

首位との差も、開いてしまった。同じ組で回った高山は、通算9アンダーまでスコアを伸ばした。逆転賞金王にも、厳しい状況となってしまったが、この男が諦めるわけがない。
「高山さんについて行きたかったけど、6打差で押さえられたのは良かった。なんとか見えるところにいられたのはラッキー」と前向きに、「あとは66、66くらい出すつもりで行くしかない。高山さんに必死でついていく。きついけど、行くしかない」。2009年の連覇に続く、大会3度目のタイトルしかあいかわらず頭にない。


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