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ANAオープンゴルフトーナメント 2011

伊澤利光が1年ぶりの予選通過

02年のワールドカップコンビのラウンドにも刺激をうけた。(右が丸山)
ツアー通算16勝。01年と03年には2度の賞金王に輝いた。また01年のマスターズでは、当時日本人最高の4位につけた。ツアーきってのスインガーと呼ばれ、あのウッズにも匹敵すると、一目置かれた。

その選手が2007年の日本プロを最後に、低迷を続けてきた。
賞金ランキングは翌年から100位台をさまよい、昨年は右脇腹痛をわずらい、ちょうどこのANAオープンを最後に、ツアーから姿を消した。

復帰した今季も低迷は続き、通算6アンダーは6位タイでの決勝ラウンド進出は、昨年の関西オープン以来の予選通過だ。

「ご無沙汰してました」と、苦笑した。
「今週はぶっつけで、ドライバーを変えたのが良かった」と、話した。
「ずっと、良いのを探していた」という。不振の直接の原因でもある。
日替わりでヘッドを付け替えたり、毎日半インチ単位でシャフトの長さを変えたり、試行錯誤が続いていた。

やっとお気に入りの1本が見つかって、「これが持続してくれれば」と、祈るように言う。
「このまま自信が70%くらいまで行ってくれれば。まだ3、40%なので」と、不安は依然、渦巻くがそれでもようやくひとつの壁は突破した。

この予選2日間は、日本代表ペアとのラウンドにも救われた。2002年のワールドカップで力を合わせて母国に栄冠を持ち帰った丸山茂樹。
「中、高から仲良くて、お互いの気持ちが分かっている。何も言わなくても、お互いの苦しみが分かる。そんな部分も僕的には良い雰囲気で回らせてもらったと思う。良い兆しもあった」と、元チームメイトにも感謝する。

「いきなりそんなうまくはいかないけれど、良いプレーが出来る様に精一杯頑張る」。
近ごろ、長く伸ばした髪は、師匠のジャンボ尾崎のイメージだと、周囲からよく言われるがこの機会にここだけは、ちゃんとことわっておきたい。
「ジャンボさんではなく、アダム・スコットのイメージです」。
今季初の決勝ラウンドは、がらりとイメチェンした歴代の賞金王にもご注目を。

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