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ダイヤモンドカップゴルフ 2011

2週連続優勝がかかる、小林正則が気にかかっていること

先週の「とおとうみ浜松オープン」で、あの石川遼をプレーオフで破って劇的初V。それにまつわる嬉しい悲鳴は、「これほどの着信履歴は見たことがない」というほどのお祝いの電話と、試合後の興奮から来る連日の寝不足などのほかに、面白いのが「ペットボトル」だ。

一体、何のことかときょとんとした報道陣に、再度つぶやく。
「ゴミが・・・ペットボトルが出せない。ずいぶんたまってるのに」。

実はこの日水曜日のプロアマ戦が、収集の日だったという。
もともとプロアマ戦のメンバーに入っていなかった小林は、いったん地元・千葉県は幕張の自宅に帰ってゴミステーションに出すつもりだった。

「でも、きゅうきょプロアマに呼ばれて」。
先週の優勝者の枠で出場が決まったことで、とてもそんな余裕はなくなった。
「もうゴミ袋に一杯なんですよ、イヤだなあ」と、意外と几帳面なところを見せた35歳の独身は、「でもおかげで優勝の実感がわきました」と、笑う。

「一昨日あたりは、実は(優勝は)ウソだったんじゃないか、と思ったり・・・」。
しかし、こうしてチャンピオンとしての扱いを受けて、会場に来れば他の選手たちからも、矢のような祝福を受ければ、自覚しないではいられない。

「・・・でもけっこう、キツイですよね。出来ればそっとしておいて欲しい」と苦笑い。7年間もシード権を失ったままだった選手が一躍注目を集めると、つい「あまり構わないで」と居心地が悪くなるのも無理はない。

まして、先週とは打って変わって今週の千葉カントリークラブ梅郷コースは丈高い松林にセパレートされた林間コースに、「ティショットも3番アイアンや3番ウッド、クラブと頭を使ってゴルフをしないといけない。俺にとっては難しすぎる」と不安げに、「なんとか恥ずかしいプレーは見せないよう頑張ります」と、先週覇者として懸命に気持ちを奮い立たせていた。

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