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三井住友VISA太平洋マスターズ 2010

地元・御殿場の星、芹澤信雄が予選を通過!!

今週、水曜日に51歳の誕生日を迎えたとは思えない。ピンと伸びた背中。20代のころから体形も、ほとんど変わっていない。

ロープの外から、地元ファンの感心した声が聞こえてくる。
「若いよね〜!」。
「いつまでもスリムで羨ましい」。
それこそ、日々怠らない努力のたまもの。まぶしい西日とともに、羨望のまなざしを一身に浴びて、颯爽と現れた。最終18番パー5は「最高のセカンドショット」を打ったが、ボールは強い風にあおられ手前の池へ。

しかし芹澤に迷いはなかった。
浅瀬に落ちたボールを確認すると、ズボンの裾をたくし上げて靴のまま、水に浸かった。
果敢なウォーターショットは、「風で波が出来て凄く揺れていて。内心はちょっと焦ってましたけど」との動揺は、しかし微塵も見せずにいったん手前の花道に脱出させて、4打目のアプローチは2メートルのパーパットが残った。

「いつもなら、びびって打てない距離だけど」。
今の芹澤に、怖いものは何もない。
先週のシニアツアーで“ルーキーイヤー”にして、シニア初Vを飾った。
その勢いのまま、きわどいパットをねじ込んだ。

そのとき、小さく握ったガッツポーズ。もしボギーなら、週末はコース近くの自宅で肩身の狭い思いをしなければならないところだった。

「予選通過が最低条件。それがクリア出来たので」と満面笑みで、「4日間、回れることの幸せを噛みしめながら頑張ります!」。
地元・御殿場の観光親善大使が、週末を盛り上げる。

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