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日本オープンゴルフ選手権 2010

金庚泰(キムキョンテ)がやっぱり来た!!

賞金ランク1位の石川と、同2位の藤田に負けじと、この男が今週もやっぱり来た。賞金ランク3位の金が、68をマークして通算6アンダーは、単独5位に浮上した。

近ごろ試行錯誤が続いているパッティングは「毎ホールで打ち方を変えている」そうで、ここ数週間で試みた方法は、実に50以上。

「昨日もほんとに全然ダメで」。
試しにアドレスで下がりがちだった右肩を心持ち、上につり上げるように構えたら、たちまちフィーリングが良くなった。

その分、この日3日目はショットに精彩を欠いて、「フェアウェイを捉えたのは今日は4回だけ」と苦笑するが、それもグリーン上で補って、今週も優勝争いに加わった。

2006年に日本アマ連覇。母国韓国でも数々のタイトルを総なめにしてきた24歳は、2007年のプロ転向後もその年に母国ツアーの賞金王、そして今年は日本で初優勝と、順風満帆にキャリアを積んでいる。

このゴルファー日本一決定戦にも並々ならぬ、思いがある。
まして優勝賞金4000万円は、勝てば石川を賞金ランクで抜き返す大チャンス。
「今年はぜひ、大きな大会でもう1勝して1番になりたいです」と、いつも柔らかな笑みの中に、賞金王への闘志をたぎらせる。
しかし、同時にぬかりなく、スコアボードに目をやって、「遼くんも調子がいいですから。まだまだ、分かりませんけどね」。
やんわりと、はぐらかした。

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