ゴルフ日本シリーズJTカップ 2014

大会ロゴ

大会記事

宮本勝昌が3度目の頂上決戦を制す【インタビュー動画】

  • photo1
  • photo2
  • photo3
  • 兄弟子と缶コーヒーで乾杯。ルーツ アロマブラック。兄弟子はアロマゴールド
  • photo4
  • 全員揃う前で、初めて優勝出来ました。「やっぱり、家族っていいな・・・」
  • photo5
  • 伝統のペナントもこれで3枚目。これからはまた堂々とシリーズ男を名乗れる

ツアーきっての“営業マン”が、今年最後の舞台で輝いた。宮本が、4年ぶりに戻ってきたこの頂上決戦で、逆転の今季2勝目をあげた。最終組の3つ前で上がって、結果を待つ間。“勝利の美酒”ならぬ、缶コーヒーの「ルーツ アロマブラック」。ついでに、祝福に駆けつけた兄弟子は「アロマゴールド」。藤田とボトル缶の栓をプシっと開けて、小さく乾杯。カメラ目線でグビッとやって、「JTさんとともに、歩ませていただいている宮本です!」。大会の特別協賛に「JT」がついたのが、98年。宮本が大会初制覇を果たした年だ。「ここで3度も優勝できたのも、JTさまのおかげです」。
滑らかな“営業トーク”も、最後はちゃっかり「来年は、この僕の左袖に“JT”のマークがついていることを、楽しみにしております!」。どさくさ紛れの“売り込み”も、ぬかりない。

「僕にとっては特別な思いがある」と毎年、このツアー最終戦に出ることを、目標に掲げてきた。12年連続の出場が、ついに途絶えたのは2011年。同時に2005年から続けてきた151試合連続出場の大記録も途絶えて、本人の失望も相当なものだった。
まさに選ばれしこの舞台。「1年間、頑張ってきた人たちだけが出られる」。ここに呼ばれないと、世間から見放されたような気さえする。「今年は、ここに帰って来られただけも嬉しくて。それだけで4年前のリベンジが出来たと思っていた」。今年は9月のANAオープンで、4年ぶりのツアー9勝目を飾って帰って来られた。それだけで満足していたのに、大会3度目の優勝で、歳の最後に節目の10勝目さえ手に入れた。

「いやあ、嬉しいね。今年2回目の日曜日インタビューは」と、恒例の全員出席の閉会式も兼ねた表彰式。他出場29人を“聴衆”に回して、堂々の優勝スピーチの第一声が「主催の報知新聞におかれましては、明日の一面が楽しみです!」。

出場枠30人のこの大会の、何が好きかって「いつもは140分の1の優勝争いが、30分の1になること」。とにかく目立ちたがりやの42歳にとって、これほど効率よく注目を集められる舞台は他になく、まして大会主催の報知新聞社は全社をあげて、紙面作りに取り組まれて、「遼や英樹以外の選手が一面を飾れる可能性のある、数少ない試合」。それがこのゴルフ日本シリーズJTカップである。首位タイに立った2日目も、「もしかしたら」とほのかな期待も石川に持って行かれた。宮本もデカデカと載せてはもらったものの、掲載面は3ページ目でがっかりした。長年、スポーツ報知の愛読者は「明日の朝は、早起きして楽しみに読ませていただきたいと思います!」。その点でも“リベンジ”を期して、最終日はまさに一面にも耐えうる好ゲームで精一杯のアピールも出来た。

前半3つのバーディで飛び出すと、11番のボギーにもめげなかった。13番で取り返して見上げた速報ボード。「上も意外と伸びていない。もう1回ギアを入れ替えた」と、14番で連続バーディ。2位に1打差をつけて迎えた17番のパー5は「出来すぎのショットが打てた」。第1打のミスも運良く、木にかすって左ラフまで戻ってきた245ヤードの2打目。
「つま先下がりで、木もジャマで、フックを打たなくちゃいけない状況で、100点満点のショットが打てた」と、ピン10メートルに乗せた。楽々バーディで、2打差をつけて迎えた18番では、完璧なバーディパットも打てた。

右8メートルは「のぼって下るフックライン」。見事にタッチを合わせて打ったボールがピンのわずかに上を過ぎて落ちてきて、左20センチで止まったとき「よしっと思った。今日の僕の18ホールは100点満点だと思った」。今年はグリーンの全面改修が行われた東京よみうりは屈指のパー3こそ、例年以上に難易度が増したが、結局これがウィニングパットになった。最後は会心のパーセーブに「一番早く対応出来たのが僕」と胸を張った。
この日、同じ組で回ったI・H・ホ。今年、初出場を果たした27歳は「どこもかしこもピンしか見てない」。怖い者知らずの若者が微笑ましくもあるが「僕は、どこにピンが切ってあっても真ん中を狙う。横5メートルからが一番、効率よくバーディが取れる。それがここでのもっとも賢い攻め方」。出場13度の技と経験でもぎ取った大会3勝目だ。

98年と01年を制して、主催者からも「シリーズ男」の異名をいただき、「浮かれていたら、藤田さんが3連覇を達成して」。一昨年は、藤田の大会史上初の快挙にすわ返上かとも思った。「でも回数では追いつけた」と、堂々と肩を並べた。
藤田が、今年も最終戦まで争った賞金レースも「やってる限りは獲ってみたいとは思う」。でも宮本は、たとえば孔明のように、開幕から鼻息荒く、狙っていくタイプではない。
「僕の場合はまず1勝。積み重ねていったものが、賞金王になればそれはそれで嬉しいです」。優勝賞金4000万円を加えてプロ20年目の生涯獲得賞金9億円超えもそのたまものに過ぎない。
「これが人生最後の優勝にならないように。来年はまた、次の11勝目を目指していく」とひょうひょうと、今はそれより気になるのはやっぱり翌朝の紙面のことで、「報知新聞のみなさん、明日はジャイアンツの記事も2面、3面にずらしていただき、ぜひ宜しくお願いします!」。
果たして、ごり押しの営業が今度こそ主催者の胸に届くか。

» 前のページに戻る

関連記事

広告