ANAオープン 2014

大会ロゴ

大会記事

宮本勝昌がプレーオフを制して4年ぶりのV9【インタビュー動画】

  • photo1
  • 「夢が叶った・・・!」
  • photo2
  • 兄弟子も泣いた!
  • photo3
  • きっと絵になるガッツポーズ
  • photo4
  • 「谷原はほんとうに良いゴルフをしたけど、首の痛みで本調子でなかったのは、残念」
  • photo5
  • 「たまには仲間に祝福されるのも、悪くない」兄弟子の藤田と弟弟子の上井と

泣かせるつもりが不覚にも、自分が泣いてしまった。「だって太田が泣いているから」。いちばん最初に宮本に抱きついてきた太田敦トレーナーが、号泣しているのを見てつい、もらい泣きをしたと言い訳しながら、続いてなだれ込んだ兄弟子の胸。「なに泣いてんだ」と、苦笑しながら4年ぶりのVを祝ってくれた藤田寛之をこそ泣かしてみたいと思っていたのに。「待ってたよ」との優しい声にもジンと来た。でも「最近は、いつも藤田プロばかりを祝福してきたので。たまに祝福してもらうのも悪くない」と、そんな優勝スピーチを聞きながら、藤田もそっと目頭をぬぐっていたそうだから、目論見のひとつはまず、叶ったといっていい。

そしてこれこそが、今回のもっとも重要なミッション。優勝会見の第一声も「夢が叶いました!」とそこは満面の笑みで何よりも喜んだのは表彰式でのCA(キャビンアテンダント=客室乗務員)さんとの記念撮影会。8人の美女に囲まれご満悦だ。来年のこの時期の遠征も、今からとても楽しみだ。開催の1ヶ月ほど前から全日空機で流れるビデオ放送は、今大会の前年度のハイライト。機内で自分の優勝シーンを観るのが夢だった。
「特に、今日は16、17番で良いパットが入ったので。絵的にも凄くいい」とは、確かに。16番のパー3は、谷原秀人も認めた。「宮本さんの闘争心を感じた」という10メートルのバーディトライ。「谷原にも伝わったくらいだから。僕のCAさんへの執念が、にじみ出ていたのかな」とそこは冗談交じりに、谷原のピンそばのバーディチャンスを牽制した場面と、さらに次の17番の連続バーディで、ついに再び首位に並んだシーンはきっと絵になる。

プレーオフの1ホール目は、7メートルのバーディトライも「前の本戦の18番のアプローチとラインが同じだった」と完璧に読めていた。長いスライスラインを沈めたガッツポーズはきっともっと絵になる。

今年も大混戦となった最終日の輪厚で同じ最終組の谷原と、2人でジワジワと抜け出し、7番からの3連続バーディで、ついに一度は首位獲りに成功してちらついたのは、やっぱり兄弟子の顔。「藤田寛之なら、ここで凡ミスはやらないだろう」と見習って、ますます手綱を締めながらも12番では「ミスが2つ続いた」とボギーを打って、谷原に再び付け入る隙を与えたのは反省点でも、40代最初のVが、父親の生まれ故郷であることもまた感慨深くてその点でも、涙がこぼれてしまった。

「ダメですね。男も40歳を過ぎると、妙に涙もろくて」。将来の不安も次第に深くなってくる年頃は、近頃ではシニア入りのことすら頭をよぎりはじめて3つ上の藤田には、先に行かれてしまうのが寂しくて、そんな気持ちを打ち明けたのもつい最近。「藤田さんがシニアに行っちゃったら、僕は一人で練習やご飯を食べるんですか」と言う宮本に、藤田は「じゃあ、トメちゃんのシニア入りまで待っててあげるよ」。
「本当に優しい先輩です」。同時に「藤田さんは、あと8年はレギュラーツアーで頑張るつもりなんだ」と思えば、ますます募る尊敬の念。
“チーム芹澤”は結成から20余年になるが、年を重ねるごとに、この日は藤田と一緒に祝ってくれた若い上井邦裕も合わせていっそう深まっていくチームの絆だ。前夜は「明日も粘れ。そして俺たちを泣かせてくれ」と励ましのメールをくれた芹澤信雄は「昔から、もの凄く練習する人」。兄弟子の藤田の練習の虫は、そんな師匠ゆずりだ。

その藤田は「宮本と僕はウサギとカメ」と言った。弟子入りも宮本のほうが先で、学生時代からスター街道を歩み、デビュー当時から「賞金王の器は宮本」と、師匠にも言わしめた。最初はずっと先を走っていたはずだったのに、今はコツコツと努力を重ねてきたカメがずっと前を歩いている。「僕は、今は厄年だし、長いゴルフ人生良いときも悪いときもあるというような。自分に甘いタイプだから」とそこは本人も認めるところで、「だからいつも、こうして何年かぶりの優勝になるのかな」。

4年ぶりの優勝に、改めて痛感した。「練習は大事なんだ、と。僕には貪欲さが足りないんだ、と。だから藤田さんより優勝のサイクルが長くなる。すでに結果を出している人が、まだまだ人一倍練習して、人一倍どうしたら強くなれるか、どうしたら球が飛ぶかと考えているのに」。そんなカメに再び追いつくにはどうするか。
「45歳の藤田さんがまだまだ頑張っているのだから。素晴らしい先輩が目の前にいてくれるのだから、僕ももっとやらなきゃいけない。やらなくちゃ、追いつけるわけがない」。42歳。節目のツアー10勝目はもう、4年も間をおいている場合じゃない。「まずは来週。しっかりと予選通過をして、優勝を目指せるように。まずはそこから」。不惑を過ぎて、ますます強くなった。3つ上の兄弟子の背中をこれから本気で追いかけていく。




                                                                                                                                                                                                                                                           

» 前のページに戻る

関連記事

広告