ANAオープン 2008

大会ロゴ

大会記事

矢野東が3年ぶりのツアー通算2勝目

  • photo1
  • photo2
  • photo3
  • photo4
  • photo5

18番グリーン奥に、応援に駆けつけたプロ仲間を見つけるや涙ぐみ、我を忘れて狂喜乱舞したのは3年前。ツアー初優勝は「フロック的に、何がなんだか訳も分らないまま勝ってしまった」。

しかし次の2勝目は、「最後まで予想外に冷静だった」。
無意識に出たという14番や15番、そして優勝を決めた瞬間以外はガッツポーズもあえて封印。

同組で回る片山に教えられた。
「追いかける立場なのに、ピンを狙っていない。いつもどおりのセンター狙いで淡々とゴルフをしている」。
それなのに、追われる側の自分がじたばたしてどうする。
片山にならい、どんな場面も落ち着き払って対処するよう心がけたという。

そして輪厚名物のスタンディングオベーションで迎えられた最終18番はバーディパットを打つ寸前、駆けつけた平塚哲二や小山内護、久保谷健一や増田伸洋らに向かってこっそりピースをする余裕すらあった。

「二流で終りたくはない」と、強い決意で臨んだ今シーズン。
「シンゴさんとか谷口(徹)さん、あとは谷原(秀人)とか・・・。名前を聞いただけで威圧感がある、光ってる。常に上位にいて誰もがマークしたくなる。そういう選手に僕もなりたい。停滞している選手も多いが、僕は確実にステップアップしたい」。

そんな決意を胸に秘め、夏に新たに山坂元一トレーナーと契約を結んだ。
鍛え抜いた強靱な体。
内藤雄士コーチから受けるスイングの弱点もちかごろ激減し、ショットもパットも絶好調で今大会を迎えた。

3年前より明らかに成長している自分。
「今週はやるよ。優勝の二文字しか考えない」と、内藤さんに約束したのは本戦直前だ。

「自信満々」で迎えた最終日は、我ながら死角はどこにも見あたらなかった。
ゲーム序盤にはツアー通算25勝を狙う片山晋呉が、また後半は今季絶好調の武藤俊憲が1打差と迫ったが焦らなかった。

グリーンを外したのは2番だけ。
しかも、同組の片山よりもことごとく内側につけ、「今日の俺は強いな、と。ずっとそういう心境でやっていた」と、振り返る。

15番で10メートルのバーディパットをねじこんで、2位と4打差。
優勝をほぼ確信し、上がりホールはプレッシャーもほとんど感じなかった。
最後は誰も寄せ付けず、3日目に「有利」と言ってはばからなかったスタート時の3打差を存分に生かしきり、悠然と逃げ切った。

茶髪にピアス。街着と変わらないスタイリッシュなゴルフウェア。
何かとその外見が取り沙汰され、自身が開設するブログにも、時に厳しい意見が寄せられるが「僕はファッションに興味があるだけで、ちゃらちゃらしているつもりはない」と、きっぱりという。

それに、ゴルフのイメージを一新したいという気概もある。
自身がプロになった当時は「まだまだおじさんのスポーツ」という印象が拭えなかった。
「でも僕のようなプロがいれば、若い人も入ってきやすいと思ったから。なんと言われようと、そこは譲れない」。
そう言ってはばからないイケメンプロが、今度はツアー通算2勝目でしっかりとその実力を示してみせた。






» 前のページに戻る

関連記事

広告