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「近藤っ!かっこいいぞ!」大先輩に囲まれて緊張の3日間、近藤智弘

17番でトンチャイに1アップを許して、迎えた18番。
土壇場の劣勢ムードに、近藤が燃えた。
第2打で、グリーンを外したタイ出身のトンチャイを横目に、フェアウェー左サイドからキレのあるショットでピン左横5メートルにピタリ。
アプローチを寄せきれないライバルに、執念のバーディパットでお返しだ。
ド真中から沈めてマッチイーブン。引き分けの0.5ポイントをもぎ取ると、18番グリーンサイドで、仲間の帰還を待ち構えていたメンバーたちから大きな拍手で迎えられた。
「近藤っ!! かっこいいぞ!」
照れ笑いで歓迎を受け、その輪の中に加わった表情には、最後まで善戦した充実感に満ちていた。
会場入りした当初から、プレッシャーでガチガチだった。
キャプテン青木を筆頭に、中嶋、飯合など、大先輩プレーヤーに囲まれて、平静を装いつつも要所要所でさりげなく、気をつかう様子がうかがえた。
大会初日のフォアサム競技は中嶋とのペア。
競技委員として同行したアジアンPGAのルールズが、「あのヤングボーイは最後まで、可愛そうなぐらいナーバスな表情をしていたね」と、話したほど。
普段、日本ツアーでは「ほとんど緊張したことはない」という近藤も、チーム戦ではそうそう、平静ではいられなかったようだ。
それだけに、最終日のシングス戦は持ち味を発揮するチャンスだった。
勝ち星はあげられなかったが、土壇場の粘りでチームを盛り立てた。
「日本が勝てなかったのは悔しいけれど、良い経験でした。これを次の大会に生かしたい」
さらに成長したゴルフで、2年後に雪辱を晴らすつもりだ。
















