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東建ホームメイトカップ 2004

後半9ホールの29に、首位タイの桧垣繁正は首を振るばかり…

前半の4番でバーディも、6番ですぐにボギー。一進一退のパープレーのゴルフが、後半のインコースから一変した。

10番で、2メートルを沈めると、止らなくなった。
面白いように、ショットがピンに絡みつく。
12番で1.5メートル、13番で1メートル。
グリー ン上でも、チャンスはけして逃さない。
14番で1.5メートル。15番で4メートルを沈めて4連続バーディだ。

あがりの17番パー5は、アプローチでOK距離に寄せ、最終18番 は、7アイアンで5メートルにつけて、これも沈めてバーディフィニッシュ。

なんと後半9ホールだけでボギーなしの7バーディは、ハーフトータル29。
「後半は、 ほんとうに良く入ってくれた!自分でも、びっくりしましたよ」と、本人も唖然呆 然。「なんでだろう?! …わからない。終わったら29だなって感じで…」と首をか しげるばかりだ。

別人のような後半のゴルフには、自分でも、特に理由が見当たらないという。
それでも、しいて変身の要因を挙げるなら、「グリップを、ウィーク目にしているこ とかな?」。

練習日の火曜日だった。今週のキャディ、ゲーリー・ドハティさんが、ふいに言ったそうだ。
「シゲ、最近フックグリップがきつくない? そのせいで、アイアンのフェース位置 がシャットになっているよ」。

指摘されてからすぐに意識して、ウィーク目に握るよ うにしたら、本番前にゲーリーさんからお墨付きが出たという。
「うん、それのほうがスクエアに近いね、って…。自分としては、その打ち方は慣れてなくて、正直、他人の手で打っているような怖さがあるんですが、今日も頑張ってゲーリーの言うとおり、心がけたんです。開幕戦の緊張より、そっちに気をとられていたのが、よかった のかもしれません」。

調整しながらのプレーの中で、開幕初日の首位奪取に「偶然」を強調した桧垣。
「ものすごく絶好調です!…って感じでもないし、開幕戦らしい景気の良い強気なコメントも、とても言える状況じゃないんです、スミマセンつまんないコメントばっかりで」。
恐縮しきりの好スタートだ。

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