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JCBクラシック仙台 2000

手がつけられないほど、波に乗っている佐藤

他を寄せつけないその絶好調ぶりに、追随する選手たちの声は…

4打差2位の伊沢利光
「ティショットもいいし、アイアンもいい。しかもパットも入ってる…。佐藤君は、確かに調子がよさそうにゴルフをしている。あれだけフェアウェーに球が行けば楽でしょうね。僕だってあれだけフェアウェーをキープしていたら、こんなにボギーもたたかなくて済むのになあ、と思う。
僕だって、パットが入ってないわけじゃないし…。ただちょっとティショットでフェアウェーに行く回数が少なかっただけで、ね(笑)。14番でちょっと、風の読み間違いをしてダブルボギーにしちゃったりというのはあったけど、ドライバー以外は、そんなひどくなかったですからね。僕も球がフェアウェーにさえ行けば…。
ただね…彼が打つときは、フェアウェアーがすごく広く感じるのに、僕が打つときは、球に狭くなっているような気がする(笑)。佐藤君は、なんか「ハイハイ」って、軽い感じゴルフしているみたいに見える。もっとも今日は、私のほうの調整に精一杯で、彼のことを意識している余裕はなかったんですけれど…。
明日は彼が落ちてくる、ということはまず考えられないので、僕は…、今日と一緒というわけにはいかないですけど、なんとかフェアウェーをキープしていく。そうしないと勝負にならないんでね。キープした上で攻めるところは攻める、という感じですね。佐藤君は、パットが入る入らない、でスコアが上下するという感じだと思う。僕は6個、7個くらいバーディを取るペースで行かないと、届かないでしょう。明日は、もっと僕の△(ボギー)の数が少なければ、なんとか捕まえられるかな、といった感じでしょうか。

通算8アンダー、3位タイの谷口徹
「彼は今、指定席のしかもグリーン車に乗っているような感じだけど、そろそろ彼を引きずり下ろしとかないと! このまま彼に行かれたらダメですよ。誰かが、止めないといけないと思う。彼は今、自信に満ち溢れている。7週連続もトップ10入りして、優勝争いを繰り返してね。パットもうまいし、(と言った瞬間、18番で佐藤が13 メートルを沈めてバーディフィニッシュした歓声が谷口の耳にも届く)あ…彼、今もバーディですね。5打差ですか。あれだけパットが入ると、追いつくのは大変ですよね。僕も18番の3メートルのバーディパットを入れておきたかったな…。でも、ゴルフは何があるかわからない。(2位と)4打差リードでいるより、きっと追うほうが気持ちは楽だと思うし、僕にも可能性はあると思う。
今日は僕は、フェード球を打ちたいという意識が強すぎて、ボールを左にセットしすぎていたみたい。途中からそれに気付いて、よくなってきた。
明日はとにかく、フェアウェーキープ。ラフに入れたらなかなかヘッドが出ないし、すぐにボギーになるような感じがするから。でも、今日は、グリーンに乗らないわりに、良くリカバリーできた。
明日も、ボギーの数をとにかく減らしていって、はずしたらパーをキープして、チャンスがあったらたまにバーディを取って…。なんとか、66か67であがってきたい。佐藤君に楽に勝たしたくない。調子が選手を倒すのはやりがいがあるし、僕も、出来るだけ佐藤君をおびやかすくらいのゴルフをしたい。そんなゴルフができれば僕のプラスにもなると思うんです。
正直、佐藤君には『ちょっといいかげんにしとけよ』という感じですよ。それ以上、勝たさない。今度はずっと2位に甘んじてくれ…それくらいの意気込みで明日の最終日に挑みたい、と思う。

3位タイの友利勝良
「ここのところ、ボギーを打ってもなんとなく、すぐにバーディが来るような流れなので、そんなにあせらずできているみたいです。今日も14番(パー3)でグリーン左のガケ下に落として、アプローチで失敗して球がコロコロ坂を転がり落ちてきたんですけど、前2つ(12番、13番)で連続バーディにしていたので、『ダボで、さっきの分がなくなるだけだし』と気楽に考えられました。それでボギーにとどめられたという感じでしょうか。
あ、僕は3位タイですか。優勝も狙える位置? まさか。僕はダメですよ。どうせ落ちます。だって、ホラ、トップは佐藤さんですよ。本当にすごいですねぇ、彼は。僕はダメ、どうせ落ちるから。ああ、明日は最終組で一緒に回るんですね。いやあ、回ってみたいですね、ぜひ。今年はクラウンズで一度、一緒になったんですけど、そのときも、僕と飛距離は違うし、パットはうまいし…。とても勝てる相手じゃないとは思うけど…僕も明日は頑張りますよ。

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