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チャリティフレンドリーゴルフ大会はボランティアのみなさんの決起集会?! 

プロとボランティアの交流コンペ『チャリティフレンドリーゴルフ大会』の発起人・柴田淳子さんは毎年、大会が近づくにつれて夜も眠れなくなる。
「無事に終了できるか、心配で仕方なくなるから」だ。

準備は、前回の大会が終了した翌日から早くも始まる。
参加してくれたプロや、賞品を提供してくれた選手に礼状や成績表を送るとともに、次回の参加を呼びかける。
1年間かけてじっくりと煮詰めていくのだが、それでも大会が近づくと気が気ではない。

特に、開催の1ヶ月前は多忙を極める。
案内状の発送、届けられた賞品の整理など、あわただしい日々が続く。

今年は、開催4日前に実行委員長で夫の英雄さんが病に倒れたこともあり、淳子さんの負担はさらに増えたが、「実行委員会のみんなの結束力はとても強いから。みんなで力をあわせて乗り切ることができました」。
淳子さんが抱いていた開催直前の懸念も、当日の参加者たちの明るい笑い声や歓声を聞くうちに、吹き飛んでいった。
「来年も頑張って、みんなに喜んでもらえる大会を作ろう」という気力が再び沸いて来たという。

今年は、井上忠久が率いる松浦義行さん、椿野義郎さん、石引弘美さんチームが団体戦を制した。
「ボランティアのみなさんとの触れ合いを、これからも大切にしていきたい」との井上の優勝スピーチには、ひときわ大きな拍手が沸き起こった。

ボランティアは、見返りを求めない奉仕の精神。
「自発的にやっていることとはいえ、こういう場所で、われわれの働きに対する感謝の気持ちをプロから直接伝えてもらえるとますます張り切って、また今年も頑張れるというものです」とは淳子さん。

約1ヶ月後にシーズン開幕が迫ったこの時期、プロが徐々に士気を高めていくように、この『チャリティフレンドリーゴルフ大会』はボランティアのみなさんの、いわば“決起集会”のようなものだった。
「今年もわれわれボランティアの力で、プロやギャラリーのみなさんに喜んでいただけるトーナメントにしていこう」。
そんな思いでひとつになって、ゴルフ大会は幕を閉じた。

写真上=団体戦を制した井上忠久チーム

写真中=同大会にはシード選手の川岸良兼、髙橋竜彦、中川勝弥ほか、関西出身の山本善隆や原田三夫、平石武則(=写真)ら30人のプロが参加した。

写真下=総勢120人で開催された今年はショットガンでのスタート。大会後援の日本ゴルフツアー機構会長の島田幸作と、いまやコンペの常連・高橋勝成チームは1番からティオフした。

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