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NST新潟オープンゴルフ選手権競技 2001

「5打差は、あってないようなもの」(単独首位の桧垣豪)

 桧垣が、この日3日目もボギーひとつに抑え、65で回って単独首位に立った。
 5つ上の兄・繁正が99年、フジサンケイクラシックで初優勝を飾ったときは、「僕も頑張らなくちゃいけない…とは思ったけれど、ゴルフの調子はどん底だったから」と、大きな差を感じずにはいられなかったが、自ら出向いて豪州の専属コーチに教えを請うなど、さまざまな取り組みの中で、ようやく自信もついてきた。
 特に最近は、ツアーで行動をともにする同じ関西出身の谷口徹に刺激を受ける。
 練習ラウンドで、何気なく言う谷口の一言。「たとえば、“おまえは元々良いものを持っているのだから、あれこれ考えず構えたらサっと打て”とか…。そういう言葉が、谷口さんに言われると、すごくズシっと届くんですね」

 「谷口さんとのラウンドは、緊張の連続」と桧垣。
 「練習ラウンドでも、ミスをしないから、僕も“ついていかないと…”と思わざるを得ない。いまの僕は、谷口さんから受ける影響が、かなり大きいんですよ」

 2位と5打差の通算18アンダー、単独首位。兄・繁正に追いつく、大きなチャンスがやってきたが、「ゴルフは、何があるかわからない。5打差はあってないようなもの」と、楽観はしていない。
 「スコアのことは考えず、明日は、決めたところに打っていくだけ」と言うと、端正な顔立ちが、ますます引き締まった。

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