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カシオワールドオープン 2003

初日は「今年一くらいついてた日」、単独首位の今井克宗

「今日は18ホール、散歩するイメージで」
初日は「今年一くらいついてた日」、単独首位の今井克宗

朝から降り出した雨は、時間を追うごとに雨脚が強くなり、今井がホールアウトするころにはピークに。1日中、着ぱなしだったレインウェア。もたつく袖にショットのたび邪魔をされたが、といって脱げばたちまち、ずぶ濡れになる。仕方なく最終ホールまで我慢したが、18番でいよいよ3メートルのバーディチャンスを迎えたとき、「ここまで来たらもういい、濡れてやれ!」いさぎよく、半そでのポロシャツ姿1枚になった。一気に腕が軽くなって、これを沈めてバーディフィニッシュ。ボギーなしの65。2位と2打差つける7アンダー単独首位発進に、「な〜んか今日は、怖いくらいツキまくっちゃって!」濡れた髪を拭きながら、笑いが止まらない。

始まりは、5番でバーディを奪ってターンした後半の11番。段の下から読み違えた10 メートルのバーディパットが「なぜか」ど真ん中からカップに沈んだ。

14番パー4では、7アイアンで打った残り156ヤードの第2打が、直接カップに転がりこんでチップインイーグル。16番では、左エッジに落ちた9アイアンでの第2打が、「スプリンクラーに跳ねて、カップまで1メートルだよ!・・・あとはもう、どこだったか忘れちゃったくらい、他にもたくさんラッキーがあった」。

目印の開聞岳もすっぽり雲に隠れ、コースに着くなり雨模様の天気に「今日は力んでも、いいことねえ」と、スタート時にリラックスを決め込んだのが良かった。「18 ホール散歩するイメージで」ロケットスタートを果たした今井。

「今年一くらいラッキーだった初日。もう予選落ちの心配もないだろうから(笑)、明日から思い切っていく」。幸運を生かして、ツアー初優勝を狙う。

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