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UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ 2006

藤島豊和「今日も1日、ゴルフをさせてくれてありがとうございます」

デビュー3年目の今季は、ファイナルQTランク14位の資格で初のツアー本格参戦。今大会は初出場だ。ここ、宍戸カントリークラブは噂どおりの深いラフ。さっそく練習日に谷原秀人に特訓を受けた。東北福祉大の3年先輩は、米ツアーを転戦していた経験もある。
“先生”にはうってつけだ。

谷原によると、深いラフから上手に脱出する秘訣は「バンカーショット並みにクラブのフェースを開いて打つこと」。
このアドバイスのおかげで、この日2日目は6番でもピン3メートルにぴったりと寄せることができた。

先週から、専属キャディを起用したことも大きい。
普段は、岡山のJFE瀬戸内海ゴルフクラブでハウスキャディをつとめる原田眞由美さん。
これまた、谷原に紹介してもらった人だ。
先輩の中学時代の幼馴染みは、「いつでもどこでもイケイケムード」の藤島をやんわりと制す。
狭いホールでも、ついドライバーを握りたがる藤島にさりげなくスプーンを渡してくれる。
意見が違ったときは、必ず原田さんの言う番手を採用し、それがすべてハマっている。
名アシストぶりに、「キャディの大切さを、改めて思い知った」という。

この5月まで、アフロへア。
「朝はものすごく広がって、まるで“ドコモだけ”みたいな頭」。
セットするのも一苦労だった。帽子を被るのも「いちど水に濡らして、押さえて、中にしまって・・・」と面倒なことだらけ。
だから、夏に向けてばっさり切ってしまったが、何の考えもなしにあの髪型にしていたわけではない。
「僕ら若手でツアーを盛り上げていきたいから。帽子を脱いだときに、ギャラリーの人も喜んでくれたし、思いっきりコースで浮いて目立とうと」。

そんな熱い気持ちを持つ一方で、ゴルフには非常に真摯な姿勢を見せる。
ラウンド終了時は必ずコースに向かって脱帽し、頭を垂れる。
高校時代から欠かさない習慣。

「今日も1日、ゴルフをさせてくれてありがとうございます」。
どんなにスコアを打った日でも、そんな感謝の気持ちが自然と沸いてくるのだという。

「僕にとってはもう、当たり前の儀式」。
そんな謙虚な24歳を、ゴルフの神様はちゃんと見ていることだろう。

藤島豊和ふじしまとよかず
1981年7月8日生まれ、福岡県天草郡出身。
姉は女子プロの妃呂子さん、弟・晴雄さんは今年東北福祉大を卒業し、プロ修行中。末弟の征次さんは現在、東北福祉大4年でキャプテンをつとめる、ゴルフ一家だ。

豊和がゴルフを始めたのは中学2年。妃呂子さんと一緒に練習場に行ったのがきっかけだった。
アマ時代は、2002年の日本アマで先輩の宮里優作と準決勝で直接対決。藤島が、宮里を3アンド2で倒して決勝戦にコマを進めて準優勝するなど、活躍してきた。

2004年にデビュー。今季は、ツアー出場優先順位を決めるファイナルQTでランク14位に入り、初のツアー本格参戦。「世代交代の波に乗って、今週は優勝を狙います」と意気込みを見せた。

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