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原口鉄也が、ベストスコアの67をマークファイナルQT決勝ラウンド1日目

ファイナルQTの決勝ラウンド1日目は朝からの雨、強風とタフなピン位置。難しいコンディションに見舞われたが、「不思議と、まったく気にならなかった」と原口はいう。

目の前の1打に集中するあまり、7バーディを奪ったこの日のプレー内容も、詳細には覚えていない。
「とにかく、一生懸命ボールを打つことだけに集中していたから」と、振り返る。

2006年度のツアー出場優先順位を決めるファイナルクォリファイングトーナメントは、もともと昨年の11月30日から予選4日、決勝2日の計6日間(6ラウンド)で行われる予定だった。

しかし、度重なる天候不順でスケジュールどおり競技が終了できず、結局、年をまたいで約3ヶ月後の今月19日に、消化しきれなかったグランドチャンピオンゴルフクラブでの第4ラウンドがやり直された。
決勝ラウンドは、その2日後の22、23日の2日間で行われることになった。

競技のやり直しが決まるまで、原口は不安でたまらなかった。
「中途半端なままで終わるのは、絶対にイヤだったから。できれば、最後までやってくれればいいなと、ずっと思っていたから。だから、決勝までやると決まった瞬間、すごく気持ちが吹っ切れたんです」。

同時に、それまで抱えていたゴルフの悩みも自然と晴れていった。
思い切ってクラブも一新し、2週間前に行った沖縄合宿にもじっくりと取り組むことができた。
良い感覚が戻ってきた。

「こんなに間が空いて、改めて決勝をするなんて初めての経験だったけど。そのおかげで前の嫌な記憶はすっかり消えているし、むしろ僕には、これのほうが良かったのかもしれないと思うくらい」と、心境を語る。

また今回は、まだ競技期間中であるという競技委員会の判断から、決勝ラウンド直前にもあえて指定練習日は設けられなかった。
ぶっつけ本番でのラウンドとなったが、「そんなことも、なぜかまったく気にならなかった。それより、最後までプレーできることが、とにかく嬉しかった」と原口。

ベストスコアの67はそんな晴れ晴れとした気持ちの表れ。これで一気に2位タイに浮上して、「明日も悔いが残らないよう、一生懸命やるだけです」と、どこまでも前向きに話した。


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