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ウッドワンオープン広島ゴルフトーナメント 2005

手嶋多一のキャディをつとめる上野展之さん「僕も早く“自分”のラインを読めるようにならないと・・・」

223ヤードの5番パー3は、6メートルのパーパット。
手嶋が、ハウスキャディの上野展之さんに聞いた。
「フックするかな?」。
上野さんが即座に返す。
「いえ、切れないと思います」。
まっすぐに打ち出したボールは、勢いよくカップに転がり込んだ。ピンチを、パーで切り抜けた。

普段、手嶋はキャディにパットのラインを読ませることはめったにしないが、今週は珍しく頼り切っている。
上野さんは昨年、やはりここ広島カンツリークラブ八本松コースで行われた日本女子オープンで、不動裕理選手のバッグを担いで勝利に導いた優勝キャディだ。
研修生として八本松にやってきて5年目。
現在プロを目指して修行中の身で、おまけに言えば、手嶋と同じミズノ所属でシニアプロの大先輩・上野忠美選手の次男。

「・・・そんな人にキャディをやってもらうなんてほんっと恐縮なんですが、グリーンの読みが完璧ですごく助かってるんですよ!」。

パーセーブの5番ホール以外にも好アシストを発揮して、前半の9ホールはなんと3番以外すべて1パットでおさめて計10パット。4アンダー、2位タイの好発進を切った。

上野さんは先日、自身4度目の挑戦だった日本プロゴルフ協会の資格認定プロテストの一次試験にパスしたばかりだ。
いずれはツアープレーヤーを夢見る上野さんは、この日の手嶋のゴルフに大いに刺激を受けたようで、「僕も、早く“自分”のラインを読むようにならないと・・・」と、決意を新たにしていた。

  • グリーンの読みだけでなく、相性も抜群!(左が上野さん)

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