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リシャール・ミル チャリティトーナメント 2025

1600万円の男・長野泰雅「毎週あったらいいな」22歳がホクホク

長野泰雅(ながの・たいが)は、最終組が終了するまでドキドキしながら結果を待った。

ただ大会成績は通差12アンダー(37位タイ)で4日間を終えていたから、V争いではない。
18番ホールの通算スコアで競われる「ツアーホール賞」の結果待ち。
特別賞の賞金としては、史上最高額となる1600万円がかけられており、優勝争いと合わせて熾烈な戦いが繰り広げられていた。

長野は初日に3メートルを決めるイーグルと、2日目のバーディで、予選ラウンドをトップで通過したが、3日目はパー。
7人がひしめく大混戦となり、「やべーな…」。仮に首位は守れたとしても、タイなら均等割りがルールだ。

いよいよ最終日は「絶対に一人で獲りたい」と、右ラフから250ヤードの2打目を18°のUIで、2メートルに2オン。
「めちゃくちゃナイスショットが打てた」とチャンスパットもねじ込み、“通算5アンダー”として、いち早くトップで上ると「ドキドキします」と、クラブハウスでスコアボードをチェックしながら、追いつく選手が出ていないかずっとソワソワ。

前日3日目の時点で首位に並んでいた最終組の河本が、バンカーからの2打目を右3メートルのチャンスにつけた時には、さすがに度肝を抜いた。「まさかリキさんがあんなところからつけてくるとは」と、慌てて18番グリーンサイドに駆け付けたが…。

なんとかビッグマネーを独り占めできて安堵。「めちゃくちゃ嬉しい。時計が欲しいですけど、リシャールミルはぎりぎり買えないかな?」。

火曜日に男女ペアマッチと合わせて行われたプロアマ大会の表彰式会場で開催されたチャリティーオークションの収益金の一部が当てられた今回の特別賞金。
「もし賞がなかったら、難しいホールなので、刻むまではしなくても、これほど攻めてはいけなかったと思う」と、長野。

主催者の心意気に、選手みんなの闘争心が引き出された。
「こういうのが毎週あったらいいな」。
大金を総取りして22歳はホクホクだった。


ほくほくです

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