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JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 2025
社長の前でバーディ締め。片岡尚之がホストプロ最上位の暫定3位
21年の初代覇者、片岡尚之(かたおか・なおゆき)が5年連続の決勝進出を決めた。
恩人が見守る中。最終ホールのバーディで、ボギーなしの「64」。
「この試合だけは、絶対に予選を通りたいと思っていますので」。
安堵の笑みを、西那須野の夕焼けが赤く染めた。

初日の第1ラウンドが順延した影響で、この日の片岡のティオフは14時で、日没時間は19時。
「ぎりぎり回り切れるかな」という不安と、予選通過にはきわどい3アンダーからのスタートとで、「最初はずっとどきどき」。
前半はなかなか伸ばせなかったが、左奥のバンカーから1.5メートルを残した3番と、2打目を曲げて出すだけになった4番では3.5メートルをガッツパー。
「あれをしのげたのが大きかった」と安心したのもつかの間で、ワンオン可能な次の5番で「前の、前の組がまだいたときにはこれはダメだ、と」。
ティで20分以上待たされた時には今日中のホールアウトを絶望視した。
でも、前の組も焦りだし“渋滞”も徐々に解消。
「最後の方はみんなでダッシュ」。
進行につとめながらチャンスも量産。
「この大会前に僕、2試合連続で予選落ちをしてるんですけど、得意なコースだし、フェアウェイが洋芝なのもやりやすいし、さすが相性の良い試合」。
日没中断を告げるフォーンが鳴る前に、最後18番にも入れた。
きょう中にプレーが完遂できる安堵に包まれながら、165ヤードの2打目を8アイアンで奥4メートルのチャンスにつけると、グリーン奥のテントにサトウ食品の佐藤社長のお顔を見つけた。
周囲はもう薄暗くて見えにくかったが、先に同じような距離を打ってくれた同組の稲森のパットを参考にして「社長の目の前でバーディを決められてよかったな」。
首位と4打差の暫定3位と、好位置での決勝進出も嬉しい。
契約プロになったのは、大会発足の21年大会でツアー初Vを達成した直後。
大会2勝目なら今度こそ、ホストVのチャンスだが、「優勝とか、そういうことはあえて言わないです。1打1打集中して頑張ります」と、言うにとどめた。














