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BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2025

堀川未来夢が2日目2ダボからの首位獲り。史上3人目のV2チャンス

今季2戦目の日本タイトル戦は、3ラウンドを終えて3打差に9人がひしめく混戦になった。
大会史上最多差逆転Vは5打差で、2004年のSKホと、2018年の市原弘大の2例あり、最終日も目まぐるしい展開が、予測される。

通算6アンダーのトップには、前日首位の米澤蓮(よねざわ・れん)と2019年大会覇者の堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)の2人。
1打差の3位で、稲森佑貴(いなもり・ゆうき)と蟬川泰果(せみかわ・たいが)。
2打差の5位に、金子駆大(かねこ・こうた)と、地元茨城県出身の大槻智春(おおつき・ともはる)が続く。

前日2日目に、10番から連続ダブルボギーを打つなど、初日の2位発進から13位に転落していた堀川は、再びトップに戻ってきた。



ひときわ大勢のギャラリーを引き連れて、土曜日最後の18番に入った。
8番アイアンと、7番アイアンで迷った左のファーストカットからの2打目は、あとで「7番アイアンでしたね」と、後悔したとおりに、8番アイアンで手前のバンカーへ。



それでも、砂の薄いライからしっかりと1メートルに寄せ、パーパットは「これを決めれば初日に続いてノーボギー」と、強く意識しながら決め切った。
きょうも風が吹く中で、ボギーなしの「65」は、この日のベストスコアで、宍戸での自己ベストだ。

前日3日目の連続ダブルボギーは、「キャディさんとのマネジメントの不一致」もあり、「終わった、予選落ちか?」と一時、ナーバスに陥ったが、懸命に感情を抑えて「13番のラッキーなバーディ」で、踏みとどまりきょうを迎えた。

予選ラウンドのパー4設定から本来のパー5に戻った2番も含めて、「きょうは、前半ホールで伸ばすという自分のプラン通りにプレーができた」と、スタートから3連続バーディで一気に挽回し、6番では右手前のバンカーからチップインイーグルが来た。
「そこから息継ぎのできないホールが続く」という7番以降をひたすら耐えしのぶと、638ヤードの15番パー5では、またひとつバーディが奪えた。

16番で1.5メートルもセーブ。
18番でついに初日以来のボギーなしに、ひときわ大きな歓声があがった。




今週初日から実施しているチャリティの写真撮影会は、初日から連日マックスの希望者を集めて、殺到したきょうは抽選会を実施。
撮影後もロープ際にファンが駆け寄り、サインを待つ長蛇の列ができた。


動画チャンネルの登録者数39.5万人越えの人気者が、JGTO主催のタイトル戦で、史上3人目となる大会2勝目の大チャンスを迎えた。
伊澤利光(いざわ・としみつ、00年、03年)と、宮本勝昌(みやもと・かつまさ、01年、10年)が、過去に2勝を挙げたが、伊澤も宮本も、1勝目の開催コースは栃木県のホウライカントリークラブで、堀川が今回もし勝てば、史上初の宍戸で2勝。
22年の「日本プロ」で通算3勝目をあげており(現在は4勝)、得意のマネジメントが生かせる5年シードのタイトル戦にはめっぽう強い。

「上位に連ねている選手は今年活躍している選手ばかりだし、アイアンショットが良くないので大きいことは言えない」と控えめだったが、「宍戸ヒルズというコースは、14本のクラブすべてを使って技量が試されるコース。優勝できればまた今後の自分の自信につながる」。
難条件に、この日もまた風と夏日も加わって、プレー後はゴルフの内容も思い出せないほどへとへとだった。
「もう早く入って忘れたい…」。
今晩も、まずは日課のサウナで吹き飛ばすのが肝要だ。

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