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BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2025
初日ただ一人のボギーなし。堀川未来夢が歴代覇者の貫禄
19年の歴代覇者が、3バーディと初日唯一のボギーなしで「67」をマークした。
主催のJGTOが、予選と決勝ラウンドで距離とパー設定を変えると発表していた2番はこの日、486ヤードのパー4にセットされたが、堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)は「知らなかった」。
当然のように“バックティ”に向かっても、ティーマークが見当たらなかった。
「2オンでも狙わすのかなと思ったら、ミドル(パー4)になっててびっくり」と、驚いた。
火曜日の練習ラウンドは、大雨で取りやめ。水曜日のプロアマ戦は、通常どおりのパー5(519ヤード)で行われたため、主催者の意図に気づかず初日を迎えていた。
比較的スコアが出る1番から6番で一気に伸ばし、7番以降はひたすら耐え忍ぶのが宍戸の攻略セオリーだが、「ついに1~6でも苦しくなってきたな、と。1つ2つ貯金がある中で、7番ホールを迎えるのとは違うので。2番はいつもと着弾点が50ヤードも違うので。ターゲットがどこかもわからない」と、急の攻略変更にぐるぐるしながら、しっかりと寄せワンのパーセーブ。
そこから6、11、15番で3バーディを獲得してボギーは0個
「2番がミドルになって、アゲンストパーが1打少なくなった。3アンダーでしたけど、4アンダーの感覚です」。
難コースを首位と2打差で回り切り、達成感がにじんだ。

19年の本大会で完全Vでのツアー初優勝を達成すると、22年の「日本プロ」で、日本タイトル2勝目(通算は4勝)。
難条件がお決まりの、5年シードの試合で効率よく勝つコツは、「攻めたら罠にはまるじゃないけど、それを避けること。僕は攻めるのが得意でないので、パーセーブを意識したクラブ選びをして大たたきをしないように。ゴルフは確率のゲームと思っているので、4日間288ストロークでいかに確率の高いほうを選んでいけるか」などと攻略法の解説も、どこかのコンサルタントの人みたいに滑らかだ。
先週は日大後輩で、練習仲間の阿久津未来也(あくつ・みきや)が悲願の初優勝を達成した。
「そうなんですか?! それはおめでとうですね」と、わざととぼけたが、V直後に都内でしっかりとお祝いは済ませた。
「あんまり天狗にならないように」と、先輩風を吹かせたが、宴席では「未来也のバックナインはすごかった」と、後半4打差をつけてからの怒涛のパーセーブをちゃんと称えた。
後輩の快挙直後に、歴代覇者が貫禄を見せた。














