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BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2022
学生プロの平田憲聖、定年目前のハウスキャディさんと絶賛キャリアアップ中
新人の学生プロが、初出場のJGTO主催試合で経験を重ねて日に日に成長中だ。
大阪学院大4年の平田憲聖(ひらた・けんせい)が2日連続の記者会見に臨んだ。
初体験だった初日の質疑応答は30分にも及び、慣れない素振りをみせながらも「僕なんか1つ2つしか質問されないだろうと思っていたので。すごくたくさん聞いていただいて、嬉しかった」と、あとでJGTOスタッフに話していたという。
明けてこの日は早朝第1組の6時10分にティオフ。アマの試合を通じても「こんなに早い時間にスタートしたことがない」と、こちらもまた初体験だった。
「肉ならいくらでも行けます」と、前々夜に続いて前夜のごはんもまた好物のロースを食べたそうだが、さすがに早朝スタートを控えた前夜はささっと済ませて21時半に就寝。
3時半に目覚ましをセットした。
「シャキッと起きられました」と、元気いっぱいでコースに出て、この日は3バーディ、1ダブルボギーの「70」。通算6アンダーで、午後からの競技中断にも何の影響もされず、早々にプレーを終えた。
481ヤードある17番パー4の第2打では風とフライヤーを計算し、ピンまで199ヤードに対して6アイアンを持ったが届かず、手前の池に入れた。
ハウスキャディの上田喜久江さんは「6アイアンではちょっと足りないかも…」と、内心思ったそうだ。

でも、新人プロの決断を尊重した。
結局、ダブルボギーを打ったが、「17番以外は完璧なゴルフができました」と腐らずに回り切った平田に感心していた。
上田さんのお子さんはもう30歳代だそうで、平田を担当することが決まったときは「21歳の男の子なんて、私にはもう宇宙人みたい。話がわからないかも…」と、世代ギャップが不安だったそうだ。
「でも、大学生でプロになろうというだけあってすごくしっかりされているし、コミュニケーションも取れる。私のほうが失敗しないかと、ドキドキしながら回ってます」と、笑っていた。
今秋、定年を迎えるという上田さん。
「キャディさんと毎ショット話し合いながら、いいプレーができています」と、平田も感謝する。
一昨年の金谷拓実に次ぐ学生プロ優勝で、上田さんの献身に報えるといい。














