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ANAオープンゴルフトーナメント 2019

池田勇太が2年越しの連覇を狙う

”連覇”に向けてテイクオフ! 塚田(左)と時松(右)と練習ラウンドする池田(中)
12日に北海道の札幌ゴルフ倶楽部 輪厚(わっつ)コースで開幕する「ANAオープン」は、昨年大会が北海道地震の影響で中止となり、2年ぶりの開催。

10日火曜日に予選2日間の組み合わせが発表され一昨年の覇者、池田勇太は宮本勝昌と、韓国のY・E・ヤンと同組。
石川遼は、星野陸也と金庚泰(キムキョンテ)と回ることになった。
また、大会7勝を誇るジャンボ尾崎が3か月ぶりの出場。久保谷健一と堀川未来夢との同組が決まった。

10日火曜日は塚田陽亮と、時松隆光との練習ラウンドで、2年ぶりの会場をくまなく見て回った池田。
愛する輪厚(わっつ)で2年越しの連覇を狙う。10年と17年覇者のホストプロが大会3勝目で、主催者にも報いる。

昨年大会。開催直前に当地を襲った大地震は、コースにも爪痕を残し、近隣地域では大きな被害も出た。
混乱の中で、主催者はすぐに開催の中止を発表。
ANAの契約選手としても、迅速な判断に感謝しながら、とにかく池田は現地の状況が心配だった。

開催予定だった当週末は、大会中継のかわりにきゅうきょ差し替えられた緊急特番に、選手会長の石川遼と出演。都内の石川と中継を結び、池田は当地から変わり果てた被災地の様子を伝えた。

「プロゴルファーとして、スポーツマンとしても、俺たちがやるべきことは何か」。
大会を通じて育んできた当地の人々との絆もある。
思いを胸に奮い立ち、その翌週の「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」で優勝。
史上3番目の若さでツアー通算20勝に到達という記録つきの勝利をさっそく激励のメッセージに変えたのだった。

今オフには、練習仲間で先輩の正岡竜二と、同い年の塚田を伴い、初心者用の道具のスナッグゴルフで近隣ジュニアとふれあいの時間を作ったり、北海道を何度も行き来するなど再開の時を、誰より首を長くして待っていた。
先週は、開催前に不慮の事故で右足を痛めてやむなく出場を取りやめたが治療につとめて経過は良好。

今年のANAの機内放送でも北海道と大会への思いを熱く語り、「ゴルフを通じて、地元を元気にしたい。最後まで、ハラハラドキドキする展開を見せたい」。
前回勝者の頭には、2年越しの連覇しかない。

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