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ISPSハンダグローバルカップ 2016

アウェイも望むところだ! アルゼンチンのグリジョ

序盤こそ同組の池田も、共に快調に飛ばしていた。「俺も8番くらいまでは頑張って、気合いを入れてやっていた」と池田。全米オープン直後の時差ボケは、お互い様だ。
睡魔に襲われても夜は出来るだけ遅くまで起きていて、ギリギリまで粘る対策はほぼ同じでも、コースでの集中力はやはり、相手は23歳の若さゆえか。

「昨日は10時前にはベッドに入ったけど。15分ごとに起きた」という池田は9番で、右の林の方向に打ち込んだのをきっかけに、どっと疲れが出てきたのとは対照的に「僕は最後まで切らさずに出来た」とグリジョ。

「もうそっちは勝手にやって」と、池田も完全放置プレーで、差を広げた。
「今日は、ショットもパットも凄く良かった」と、グリジョは前夜9時にホテルに帰り着くなりバタンQ。たっぷり7時間の睡眠で、首位タイに踊り出た。

今年は米ツアーの開幕戦で初優勝を飾り、初のマスターズでは16位タイ。先週は全米オープンに出て、このあとはWGCブリヂストン招待と、全英オープンが控える。「確かにものすごくハードなスケジュールだけれど。僕はまだ若いし、チャンスがあるならいろんな国で、プレーがしてみたい」。
超多忙を承知で決めた自身2度目の来日は、昨年結婚したばかりのマリアさんとの新婚旅行をかねており、なおさらやりがいがあるというものだ。

8月には隣国の南米ブラジルでのオリンピックも「4年に一度の祭典でしょう? すっごく楽しみ」と、若者の胸もいっそう躍る。
当地ではジカ熱の流行が、開幕前から代表選手たちの悩みの種だが、「あれは免疫力が落ちているときが危ないんだって。だからコンディションさえしっかりして行けば大丈夫だよ」と、気にしない。

初めての日本ツアーで、さっそくV争いに加わって「決勝ではぜひ日本人選手と回りたい」。当然、ファンはみな、誰もが日本勢を応援すると思うがそれだからこそ「その中で自分がどれだけやれるか。試してみたいんだ」とニヤリと、アルゼンチンの新鋭には完全アウェイも望むところだ。

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