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ISPSハンダマッチプレー選手権(3回戦〜決勝) 2018

室井社長も頑張って・・・!! 思わぬ伏兵。藤島征次が片山を破って16強へ

無印の選手が、3回戦で昨年覇者を負かした。この日の最終マッチで、片山晋呉を3&2で下した藤島。「僕の場合は誰と当たっても、みな僕よりうんと強い人ばかり」と、31勝の永久シード選手にこそ胸を借りるつもりでぶつかった。

熊本の“藤島4姉弟”といえば、地元で知らない人はいない。一番上の姉で長女の妃呂子さんを筆頭に皆プロゴルファー。長男で兄の豊和はツアー1勝の経験があるが末弟の征次は、プロ13年目にしてシードもツアーの出場権にもなかなか恵まれない。

今大会は、6月のAbemaTVツアー「ISPS HANDA 燃える闘魂!! チャレンジカップ」で4位につけて、出場権が芽生えた。
昨年の日本ゴルフツアー選手権の翌週から、今年の同大会までの獲得賞金で決まる“マッチプレーランキング”は、下から数えたほうが早い103位で、巨大やぐらに飛び込んだ。

7月の1,2回戦を勝ち進むと、3回戦まで空いた約1ヶ月は兄で次男の晴雄や、先輩プロの貞方章男にお手合わせを願って“仮想マッチプレー”で試合勘を養ってきた。
「4回やって、全部勝ちました」と自信をつけて、いざ、再びの会場入りは今回も恩人の力を借りた。
バッグを担ぐのは、2年前から所属契約を結ぶ福岡の不動産業「ロイズコーポレーション」の室井隆司・社長。
プロと並んでも見劣りしない、がっしりとした体つきは「社会人野球をやられてた方で、暑い中でも体力の心配もない」。
残暑厳しき折りも力強い歩行といつも明るい会話は「気持ちの面でもパワーを頂く」。
藤島がバーディを獲るたびに、隣で喜んで下さる様子もまた大いに励みに、恩人と足並み揃えていよいよ勝ち残った16強こそ「強敵ばかり。僕はたまたまここまで来られて、一発当たれば最高なんですけど」。
思わぬ伏兵の大活躍こそ、マッチプレーの醍醐味だ。

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