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武藤俊憲 『自分の成長を感じることができました』 <全英オープン最終日>

2006年、2007年の2度は、厚い壁に阻まれた。
今年の全英オープンの出場資格を得た武藤は、「5年間の自分の成長を試したい。」と語っていた。
5年間の自分の成長を試すラウンドとなった初日、3アンダーの6位タイ発進。
「良いところもあったけど、まだまだ。」と納得はしなかった。
3度目の全英にして、初めて予選を突破。そこから先は力の限りを尽くした。
72ホールを終えた武藤は、充実の表情を浮かべていた。
「この4日間で、自分の成長をすごく感じました。実力がついていると思います。」
最終日は、現在、世界ランキング3位のリー・ウェストウッドとの同組にも、自分との差を見ることが出来た。
「ティーショットは、ほとんど同じ。置いていかれたとしても20ヤード。セカンドの番手もほとんど自分が持つ番手と変わらなかった。もちろん、今週のウェストウッドは調子が良くなかったとは思うけど、でも今日のラウンドで、“自分とやってることは一緒だな”って感じましたね。」
それと同時に、世界のトップランカーとのラウンドで一番わかったことは、自分を信じきれるかどうかだ。
「最後は自信を持って打てるかどうかなんですよね。自分を疑っていてはいけないですよね。ちゃんと自分を信じてやらないと。」
大会の3日目、最終日と、コースには青空が広がり、気温も高くなった。さらに、最終日の今日は、時間を追うごとに風の強さが増していったことで、地面は急激に乾き、硬くなっていった。
「後半は下半身がまったくついていかなかったですね。止まっていました。地面が硬くなって、足が痛くなりました。今日はタフなコンディションでしたし、一言でいえばスタミナ切れですね。疲れた1週間でした。」
予選を突破して4日間戦えたからこそ、自分に足りない部分もたくさん知ることが出来た。
武藤は、「“世界の壁は厚い”みたいに言ったりするけれど、今回、僕はそこまで厚いものには感じなかったんですけどね・・・。」と言った。
それは、きっとこの5年間で成長したという証なのだろう。だが、こう続けた。
「これから先は相当大変だと思いますよ。足りないことがたくさんありますから。でも、目標を高くやっていきたいですね。」
5年間の成長を感じることもできた。そして自分が今まで取り組んできたことが間違いではなかったこともわかった。
「日本でがんばっていれば、こういう世界の舞台に立つことができる。またこういう舞台に出られるように、日本でがんばりたいですね。」
大きな収穫を得た3度目の全英オープンだった。















