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“ゴルフ伝道の旅”が今年もスタート!第1弾で登場したのは・・・武藤俊憲①(2月21日)

(社)日本ゴルフツアー機構(JGTO)は、毎年、子供たちにゴルフを始めるきっかけ作りを目的に、スナッグゴルフ用具一式を全国の小学校に寄贈している。それと連動し、今年もジャパンゴルフツアー選手会(JGTPC)のメンバーたちが、オフシーズンを利用し、社会貢献の一環として子供たちにゴルフの楽しさ、素晴らしさとともに、夢を持つことの大切さを伝える目的で、寄贈先の全国各地の小学校を訪問する。2009年から始まったこの“ゴルフ伝道の旅”は4年目を迎える。
今年最初の訪問先は、那須町立黒田原(くろだはら)小学校だ。栃木県最北部に位置し、全校児童361名と那須町では1番大きな学校。本校は、昨年3月11日に発生した東日本大震災により校舎が被害を受けたため、12月末までは4〜6年生の児童は近くの中学校に、1〜3年生の児童は約5キロ離れた小学校に分散して授業を行なっていたが、耐震工事が完了した今年1月10日からようやく全校児童が元の校舎に通学できることになった。
スポーツ少年団という形で活動しているこの学校のソフトボール部は、県大会では3回連続優勝。全国大会の出場経験もあり、昨夏は6年生を中心にしたチームがベスト8と素晴らしい成績を収めている。
スナッグゴルフは今後クラブ活動で取り入れ、年間20時間を充てる計画だが、練習場所として校庭や那須町余笹川ふれあい公園、チャレンジトーナメントの『東急那須リゾートJGTOチャレンジⅡ』開催コースの那須国際CCがある。
2月21日(火)、先陣を切って“伝道師”になったのは、群馬県出身の武藤俊憲。
武藤の持ち味は何といっても飛んで曲がらないドライバーショット。飛距離と正確性をポイント換算したトータルドライビングという部門では過去4年で3度の1位。
昨年のダンロップフェニックスで大逆転の末、ツアー通算4勝目を挙げた実力派で、“逆転の武藤”と言われている。
武藤は、早朝から2時間ほど車を飛ばし、黒田原小学校のみんなに会いにやってきた。
この日は3月中旬のような暖かい陽射しに恵まれて、まさにゴルフ日和。
武藤が広々とした校庭に姿を現すと、今日1日を共に過ごす5年生62名の子供たちから歓声と拍手が沸き起こった。
「今日みんなと楽しく遊ばせていただく武藤俊憲です。みなさんに1日楽しかったなと言ってもらえるようにがんばりますので、よろしくお願いします」とプロから挨拶があり、スナッグゴルフ用具の贈呈式が行なわれた。
そして実技講習に入り、始めに用具(ランチャー、ローラー等)の説明があり、軽いウォーミングアップの後、まずデモンストレーションで、武藤がフルショットを披露。
初めてプロの迫力あるショットを間近で見た子供たちは目を輝かせて、「すごーい!ナイスショーット!」と口々に叫んだ。
次は自分もと、子供たちは見よう見まねでパット、チップショット、フルショットをグループごとに分かれて熱心に練習し始めた。
武藤は順番に、「うまい!」「よし10点狙っていこう」と子供たち一人ひとりに声をかけ、何度も目線を子供の高さに合わせて腰をかがめ、丁寧に手取り足取り指導していた。
5歳と3歳の女の子2人のパパだけに、子供の相手はお手のもの。自然体で子供たちとの交流を心から楽しんでいる様子だった。
実技講習の最後は、武藤とゴルフが大好きな高梨校長先生、この小学校でゴルフが1番上手いと言われている大島龍(おおしまたつる)くん3名による実践コースプレー対決。
ジャンケンで打順を決め、校長先生(ハンディ1打)、龍くん(ハンディ2打)、武藤の順番でスタート。校長先生はいきなりのワンオン。龍くんも快音を響かせると、武藤も「何とかプロの技を見せます」と気合が入る。武藤がクラブを構えるとタイミングよくチャイムが校庭に響き渡り…思わず「静かにしてください!」と武藤の一言に場は大盛り上がり。プロのショットはもちろんナイスオン!
そして勝負の行方は、校長先生が見事優勝。龍くんと武藤が引き分けとなり、楽しい時間はあっという間に過ぎた。龍くんは「武藤プロと校長先生と対戦できて楽しかった。また勝負したい。」と大満足。その他の子供たちにも感想を聞いてみると、「始めはゴルフに興味がなかったけれど楽しかった。またやりたい。」「プロは腕が違うと思った。」「プロと一緒にゴルフができて楽しかった。教え方もわかりやすかった。」と口を揃えた。
100分間の実技講習を終えた武藤は、「今日はみんなと楽しくスナッグゴルフができてよかった。次は校長先生に負けないようにがんばります(笑)いやぁ〜子供たちはパワフルでいい。みんなすごく素直で一生懸命やってくれたし。今日1日を通じて子供たちに1番伝えたいことは、1つのことを一生懸命やること。子供は伸びしろがいっぱいあり、可能性がすごく幅広いので、いろいろなことに対して、とにかく上手い下手ではなく一生懸命頑張ることが大事と伝えていきたい」と充実した表情で語った。

















